宅建は業界の人にはもちろん、資格試験の登竜門的な立ち位置でもありますよね?
法律とか勉強したことがない人でも合格できるのか、わからない人も多いでしょう。
この記事では、業界のことはもちろん民法も知らない門外漢が、宅建にチャレンジして3か月で合格したときの体験談を踏まえて、独学で合格できるのか・どんな勉強方法をオススメするのか、をお伝えします!
「業界の知識は本当になかったの?」ない。しいて言えばFP3級?
今では色々な資格試験に合格しているクスノキですので、「宅建の前にそれなりの知識が既にあったのでは?」と疑問をお持ちの方がいるかもしれません。
当時、宅建に関する知識は殆どありませんでした。
「殆ど」と言ったのは、FP3級の勉強で不動産科目を勉強していたから(FPは6科目。そのうちの1科目が不動産です)。
FP3級はFP試験の中でも入門的な位置付けですし、殆ど知識なし、と言って偽りないかなと。
ちなみに、宅建試験にチャレンジしたのは、多くの人が受験する・有名な宅建って、どんな内容で・どんな難しさなんだろう?という興味から。
つまらない動機です。ごめんなさい。
「宅建って難しい?」業界の人かによる。業界の人には易しいかも
「宅建って難しいか?」
業界で働いている人であれば、単語に違和感はないでしょう。比較的、勉強しやすいのではないでしょうか?
宅建は、主に3つの試験分野。権利関係、宅建業法、法令上の制限。
後者の2つは業界の人であれば、やり易いでしょう。勉強する際、馴染みがある単語が多く出てくるでしょうから。
逆に言えば、門外漢はかなり厳しいかと。丸暗記の要素が強いので。クスノキは苦しみました。
逆に、前者の権利関係はどうでしょう?
権利関係は民法が中心。民法の体系だった考え方は得手・不得手が分かれそうな気がします。
理屈で考えることが得意な人には向いているでしょう。また、大学が法学部だったり、素養のある人にも向いているでしょう。
つまり、
- 業界の人+民法OKの人は、すごく合格しやすい
- 業界の人+民法NGの人も、それなりに対応しやすい
- 門外漢+民法OKの人は、暗記に苦戦するけど、どうにかなる
- 門外漢+民法NGの人は、丸暗記が得意な人以外は苦戦する
といった感じでしょうか。
ちなみにクスノキは3点目でした。やってみたら、権利関係がOKでした。
ここで、厄介なのは、権利関係がOKかどうかは、事前にはわからないこと。もちろん、既に法律を勉強したことがある人は別として。
クスノキみたいに法律を勉強したことがない人は、本格的に勉強して初めて、向き・不向きを知ることになるんですよね。
だから、門外漢で「民法って何?」な人が合格しやすいのかは、勉強して初めてわかります。
もっとも、丸暗記がすごく得意な人は、全然いけると思いますけどね。
「独学でも大丈夫?」可能ではある。けど動画視聴した方が効率的!
まず、独学の定義を昔ながらの独学、つまり、書籍のみの独学とすると、厳しい人が多いのではないでしょうか。
もちろん、業界の人で、民法を学んだことがある人であれば、可能とは思いますが。
それ以外の人にとって、純粋な独学は厳しいはず。めちゃくちゃ時間をかければ良いでしょうけど、効率的とは言えないかと。
クスノキは、業界のことも知らないし、民法も知らないし、ということで、素直に予備校を使いました。LECの通信講座ですね。
いろいろな資格を取得してきましたけど、無知から始める(0を1にする)ことって、すごく大変です(簿記3級でもFP3級でも、そう思いました)。
誰かが説明してくれた方が圧倒的にラクなので、素直に講義を視聴することをオススメします!
「勉強方法はアウトプット中心?」まずはインプットを大切に!
宅建の場合、「試験対策に重要なのはアウトプット!」という人が多かった気がします。
間違いとも言い切りませんが、クスノキはインプット重視をオススメします。
というのは、「インプットしないことには、全て場当たり的な対応になりませんか?」「時間の無駄になりませんか?」ということ。
他の資格試験でも言えることですが、インプットを疎かにして、同じ論点の正誤問題を繰り返して解くのって賢明とは思えません。
だって、きちんと一度インプットしてしまえば、その論点を見るのは一回だけ。
それに対して、インプットをいい加減にしていると、同じ論点を何回も見ることに。
そもそも、わざわざ誤りの選択肢を何度も読むのって、時間の無駄ではないかと。
しかも、似たようなものを何度も見ると、むしろ混同してきませんか?
というわけで、クスノキはインプット重視をオススメします!
「アウトプット軽視でいいの?」本番の時間配分の把握には必要!
では「アウトプット軽視でいいのか?」
その答えもNOです。やっぱりアウトプットもやってください。
実は、クスノキはアウトプットを殆どやっていません。予備校配布の問題集の権利関係の半分もやらないで挫折しました。
というのは、単純に時間を捻出できなかったから。
中途半端にアウトプットやるぐらいなら、その分をインプットに充てようとなっただけです。
自身がアウトプットやっていないのに、なぜアウトプットも必要と言うのか。それは試験本番で必要性を知ったから。
問題を解答し始めて10分経過した頃でしょうか、「時間に余裕がない?」と思い始めました。
20分した頃には、「ゆっくり問題を読んでいる場合じゃない」と確信します。
それ以降は、10分ごとに進捗を確認しながら、解答していきました。
クスノキは試験慣れしているので、その場で対応できましたが、精神的によろしくありません。実力を発揮できないケースもあるでしょう。
そうならないためにも、アウトプットもやってください。
気付かれた方もいるでしょうが、ここで言うアウトプットとは、本番形式のアウトプットのこと。
過去問を解くにしても、一問一答形式で解くのではなく、時間を計りながら、まるっと解いてみましょう。何回分か。
また、予備校で実施される本番形式の模擬試験を「現地」で受験されることもオススメします!
「どんな勉強したの?」専らテキスト+動画視聴。予習しない!
前に書いた通り、専らインプットです。
具体的には、予備校の動画を視聴します。都度、テキストにメモ書きしながら。
1回分のメモ書きしながらの視聴は結構、疲れます。
でも、これが重要で、2回目に動画を視聴するときは、完全に集中して授業を聴けます。だいぶ頭に定着します。暗記はできなくても、講師が言いたいことが。
そして、講義の内容を理解できた状態でテキストを読むと、断然、理解しやすく・覚えやすくなります。
これを全ての授業で繰り返しました。
そして受験。たしか5点程度の余裕がありました。
権利関係の貯金(全問正解だったか1個ミスだったか)で逃げ切りました。
会計士試験が終わってからの3か月で間に合ったのは、予備校の講師がインパクトある授業を展開してくれたことが要因。
初めて知る単語をひたすら丸暗記するのに、独学は厳しいので。
もちろん、民法を初学者にわかりやすく教えてくれたことにも感謝しています。
「今オススメの勉強方法は?」やっぱり動画視聴がオススメ!
今、改めて勉強するとしても、基本は同じ方法ですね。
つまり、インプット中心(動画+テキスト読み込み)をオススメします!
更には、試験本番の時間配分で戸惑わないよう、できれば、予備校の模擬試験を現地受験すること。
ここで、クスノキが受講したLECの講座を紹介します。
LEC水野講師
正式名称は忘れました。「xx速習30時間完成講座」みたいなネーミングだったかと(35時間だったか、時間数もおぼろげ)。比較的、安いやつ。
講師は水野先生。今もLECで講師を担当されているみたい。オススメです!
当時、なかなかにインパクトのある授業を展開されていました。
数多くの資格試験の授業を受けてきましたが、インパクト度はベスト3に入る感じです。
ただし、インパクトがあるということは、受け付けない人には全く受け付けない可能性があるということ。
クスノキとしては、講座選択に迷ったら、水野先生のコースをオススメしたいのですが、事前に合う・合わないを、無料講義とかで確認しておきましょう。
ちなみに講義で使用されていたのは「どこでも宅建 とらの巻」だったはず。
講師のわかりやすい授業があってこそですが、十分に良いテキストです。合格するのに、これ以外は何もやっていないのですから。
その他
水野先生の講座を推したわけですが、一番安い講座でも、お金がかかります。
できるだけ安く済ませたい方もいるでしょう。
でも、動画(音声でもOK)を視聴できるものを選びましょう。本当、効率が全然ちがうので。
アマゾンを見たんですが、あれ?って感じです。
以前は、書籍で、全編「動画付き」「音声付き」をうたっているものがあったのですが、消えた?
表紙に「動画付き」の記載はあるのですが、全編の講義なのか、ポイント講義なのか、定かではありませんね。
ご自身の知識量に照らして、ポイント講義でも十分かどうか、確認することをオススメします。
それぞれの書籍の出版元のページにて、サンプル講義などの情報を確認してくださいね。
出版元を探すとかめんどくさい、という方もいるでしょう。
そういう方は、スタディングがいいかもしれません。安いですし。
クスノキ自身はスタディング宅建を受講していませんが、税理士の復習・社労士の学習などに利用しています。
【補足】オススメ勉強法【宅建】
勉強法について補足します。
上記の通り、LEC水野講師を全面的にオススメしました。そして、軽く他の方法を提案しました。
ただ、懸念するところも。
- 勉強場所を考慮していない
- 大手予備校は紙媒体を使用している(持ち運びしにくい)
それぞれ少し補足しますね。
勉強場所を考慮していない
みなさんは勉強場所を確保できていますか?
自宅で勉強できる人は問題ないですね。それ以外の人はどうでしょう?
いくつか候補を考えましょう。
自宅以外だと、学校、職場、公共の図書館、あたりでしょうか。
クスノキは学生時代、公共の図書館を利用したことがありませんでした。当たり外れもありますけど、最寄りにあるなら使えそうか確認しましょう!
他だと、カフェ、ファーストフード、ネットカフェ。コワーキングスペースも対象かもしれない(意外と安い)。
また、予備校が近場(自宅・学校・職場)にあるのなら、予備校を検討してもいいでしょう。
なぜか?理由は予備校の自習室を使えるから。通信講座でも自習室を使えるのが普通。
ただし、予備校も安いとは言えないから、教材費+勉強場所のコストを踏まえて予備校利用を検討しましょう。
資格手当が付く人にはオススメかもしれませんね。資金回収できますから。
ちなみに、2023.4現在、以下の料金。いずれもWeb通信。コースの詳細はご確認をお願いします!
- LEC水野講師 154,000円(プレミアム合格フルコース)、110,000円(ウルトラ合格フルコース※2022年)
- TAC 154,000円(総合本科生)、121,000円(速習本科生)
- 大原 136,400円(合格コース)、102,800円(速習合格コース)
自習室を使うことが目的なのだから、自習室を使えそうなのか、予備校に電話などで確認してみましょう!
紙媒体を使用している(持ち運びしにくい)
みなさんは紙媒体のテキストを用いるのが好みですか?それとも電子媒体の方ですか?
クスノキは古い人間なので、紙媒体の方が好みです。でも、人の好みはそれぞれですよね。
どうしても電子媒体で済ませたい場合、
例えば、LECやTACの電子書籍(kindle版あり)を利用する方法があります。でも、現時点では固定レイアウトなので自由に編集できない。
他だと、有料(高くはない)になるけど、スタディングとか。少し紹介しますね。料金は2023.4現在の情報です。
スタディング
クスノキは、税理士(復習)、社労士(受験)のために利用しました。
内容は充実しています。「料金の割に」ではなく、大手予備校に遜色ないレベル(特に、社労士は同等以上かも)。
宅建は受講したことがありませんが、無料でお試しできるので、確認してはいかがでしょう?
料金は、23,430円(コンプリート)、19,800円(スタンダード)。大手予備校と比べるとかなり安い。これでテキストやら問題集やら一通りが揃うので。
また、「学習効率がアップする画期的学習システム」として、いろいろと機能が提供されています。
クスノキが使っていたのは、「マイノート機能」。
これを使うと、webテキストの必要な個所だけを簡単にコピペして、自分だけのオリジナルノートが作成できる優れモノ。
webテキストをまるっとコピペして、それに編集しまくったオリジナルテキストにしてもいいし(pdf印刷したものをペンで加工するもよし)。
料金もかなり安いので、スタディングも検討してみましょう!
「宅建以外にオススメする資格は?」個人的にはFP!
なんやかんや資格を取得しているクスノキですが、最もオススメしている資格は、FP3級・2級です。
稼げる資格ではないけど、保険や税金や投資やら、生活に必要な知識を広く学べる資格です。安く学べますし、勉強のコスパがすごくいいと思っています。
まだ勉強したことがない方は、ぜひ検討してみてください!
FPの記事も書いているので、参照頂けると幸いです。
まとめ(宅建に合格したい!門外漢が3か月で合格した体験談とオススメ勉強法)
宅建について、資格マニアなりの記事にまとめてみました。
資格試験の登竜門としてチャレンジしたい方、会社で資格取得を要請されている方など、勉強する動機はそれぞれでしょう。
宅建は履歴書にも書けるし、市場価値のある資格です。
比較的、安価で勉強もできますし、特に仕事に活かせる人にはコスパの良い資格と言えるでしょう。
勉強の方法は人それぞれです。でも遠回りになり過ぎないよう、最初に動画を視聴することをオススメします。
興味が湧いた方は、是非とも宅建にチャレンジしてみてください!
そのときの勉強方法に、この記事が少しでも役立ってもらえると幸いです。