簿記2級も3級と同じで情報が溢れてますよね?簿記を勉強するなら2級までやるべきとか。独学で合格できるとか。
この記事では、理系SEの門外漢(後に税理士2年合格)が簿記3級に続けて2級にチャレンジしたときの体験談を踏まえて、どんな人にオススメするのか・独学でいけるのか・どんな勉強方法を今ならオススメするのか、をお伝えします!
簿記3級を勉強したことを前提に書いている部分もあるので、3級をやったことがない人は3級の記事も見てくださいね。
- 「なぜ勉強したの?」実は覚えていない。。でも勉強して良かったよ
- 「簿記2級も勉強した方がいい?」自営業には必須でない場合も!
- 簿記2級を勉強するメリットって何?知識を深堀できるし業績を分析できる!
- 「独学で十分?」十分かも。でも昔より難しいし、範囲も広いよ
- 「勉強方法はアウトプット中心でいいよね?」3級と同じで、インプットも大事に!
- 「アウトプット軽視でいいの?」3級と同じで、演習は必須!
- 「どんな勉強したの?」予習+予備校通学。素直にカリキュラムに従っただけ
- 「今オススメの勉強方法は?」今なら王道テキスト・問題集+YouTubeがオススメ!
- 「ネット受験の方がいい?」合格率ならネット。現地は締切効果のメリット
- 【補足】オススメ勉強法【簿記2級】
- 「簿記2級の次は何を勉強する?」FPを個人的にはオススメ!
- おまけ。電卓はマニュアルを確認してね
- まとめ(簿記3級とったけど2級もやるべき?オススメする人と勉強方法を紹介)
「なぜ勉強したの?」実は覚えていない。。でも勉強して良かったよ
後輩から「簿記は社会人の常識ですよ~」と言われて始めた簿記3級。
続けて簿記2級を始めたんですけど、動機を全然おぼえていない。。
後輩から簿記2級までが必須とか、予備校から勧められたとか、そんな単純な理由な気がする。ごめんなさい、つまらない動機で。
でも、結果として、勉強して良かったと思います。3級でも十分なことはあるけど、知識の質も量も良くなるわけで。
動機はともかく、簿記2級を勉強することにしたわけです。
「簿記2級も勉強した方がいい?」自営業には必須でない場合も!
簿記3級と比べて2級は勉強した方がいいか?うーん。
3級は商業簿記だけだったけど、2級は工業簿記も加わりますよね。
商業簿記の範囲が広まって内容も難しくなるし、工業簿記はそもそも商業簿記と結構ちがうし。
自営業(製造業でない)
自営業の人にオススメした簿記3級ですけど、2級の商業簿記は必要ないかも。あくまでも個人的な意見です。
そんな自営業の人にも、やっぱり工業簿記の差異分析みたいな概念は知っておいて欲しい。
「製造業じゃないし要らなくない?」というのは本当にそう。だけど、現状を分析するという意識づけとしての勉強。簿記3級では分析することを学べないから。
つまり、資格試験を受験する必要はないけど、動画だけでも見て「あ、こんな世界・考え方があるんだ~」と気付いてほしい。
そうして、過去との差異分析とか、予算との差異分析とか、業績を分析する意識づけが芽生えると嬉しい。
自営業(製造業でない)以外
そもそも3級やった時点で、何らか会計に積極的に関わろう、という人たちのはず!
であれば、2級も勉強してみましょう!今は安価に勉強できる時代ですから。
簿記2級を勉強するメリットって何?知識を深堀できるし業績を分析できる!
簿記2級のメリットって何でしょうね?
知識の質・量を向上させたり、自信をつけたり、履歴書に書けたり、とかでしょうか。
3級と比べると、社会的な評価も上がるので、コスパはいいでしょうね。
商業簿記
商業簿記の方は、まさに知識を広く・深くすることができますね。
3級と比べると難しいけど、もともと会計に関わりのある人であれば扱う分野でしょうし、そんなにハードルは高くない。
ただ、クスノキが受験した時代と違って、試験範囲は広がって、連結まで範囲に入っちゃいましたよね。
さすがに連結となると、仕事で全然関係ない人も多いと思うんですけどね。。上場企業の財務諸表を見る人には有効かもしれんけど。
工業簿記
自営業(製造業でない)向けの箇所でも書いたけど、工業簿記を勉強することで、差異分析の概念が定着すること・気付きを得られることが最大のメリットかなと。
ただ、工業簿記。商業簿記とはだいぶ違うから、苦手意識を持つ人は多い印象。
でも、ココは我慢して取り組んでいきましょう!
「独学で十分?」十分かも。でも昔より難しいし、範囲も広いよ
じゃあ、どうやって勉強すればいいでしょう?
3級の場合より独学でもOKかな、と個人的には思っています。ただし、工業簿記に苦手意識が生まれるか次第ですね。
商業簿記
商業簿記は3級でも勉強したわけです。3級は「0を1にする」作業であったのに対して、2級は「1を2~3にする」作業でしかない。
だから商業簿記に関して言えば、本当の独学でいける部分は多いかなと。つまり、授業は受けずに、市販のテキスト・問題集で間に合わせる勉強法ですね。
3級のときは初めてテキストを読んでも、何を覚えればいいのかもわからなかったでしょう。でも、3級を勉強していれば、そんなことは2級でないはず。
最初からテキストを十分に読み込めるのであれば、動画を視聴することは時間のロス。むしろ効率的でない方法になってしまいますね。
とは言っても、テキストを読んでも理解しづらい箇所もあるでしょう。そういう場合は、躊躇することなく動画をみましょう!
工業簿記
こちらの方は「0を1にする」作業と感じてしまうかもしれない。
実は、個々の論点は商業簿記より簡単なはず。でも、論点がごちゃまぜになってしまうと、何を尋ねられているのか知識が混同して、すごく苦手になってしまうイメージ。
ことば・概念自体が難しいわけではないので、全体を俯瞰することを意識して、市販のテキスト・問題集で最初はやってみても良いのでは?
でも、商業簿記と同じで、行き詰ったら、素直に動画に頼りましょう!
「勉強方法はアウトプット中心でいいよね?」3級と同じで、インプットも大事に!
3級でも書いたけど、もう一度。
まずはインプットありき!インプットこそ大事!
だって、全く知識のない人が、いきなり問題を解けるようになるわけ、ないじゃん。
体系的なインプットがあってこそ、その後の理解が早まるし、深まるし。
「アウトプット軽視でいいの?」3級と同じで、演習は必須!
じゃあ、アウトプットは軽視してもいいの?
3級で書いたこと、そのまま書きます。クドイですね、ごめんなさい。
アウトプット軽視も間違い。アウトプットも大事。特に簿記の場合。
クスノキは色々な資格試験に合格してるけど、その中にはアウトプット全然やらずに合格したものも多い。宅建とか、FP3級・2級とか、診断士1次(経済学、財務・会計を除く)とか。
でも、簿記は違う。アウトプット必須!
インプット重視のクスノキが言うのだから信頼して欲しい。
アウトプット必須なのは、アウトプットをやって初めて、インプットの重要な論点がわかるから。そして、その論点をしっかりとインプットする。
つまり、(インプット大事と言ったけど、最初の)インプットを軽くやったら、すぐにアウトプット。気付いた論点を精緻にインプット。アウトプットをやり直す。この流れが大事です。
そのうち、アウトプットだけをやって、ときどき気になった箇所だけテキストを見直す、で十分になるはず。
「どんな勉強したの?」予習+予備校通学。素直にカリキュラムに従っただけ
ちなみにクスノキの勉強方法は、3級と同じ。TAC通学。
「自分は予備校を使ったくせに、独学すすめるの?」と思った人がいるかも。少し説明します。
3級をはじめたとき、「減価償却費って何?コレ覚えるの?」状態だったクスノキも成長して、2級のテキストを読める状態になっていました。
で、2級のときだけ予習したんですよね、なぜか。(社畜で残業100hいってたと思うし、他の資格でも予習なんてしたことがないのに)
このとき、商業簿記も工業簿記も特別、授業から新たに得たものが殆どなかったんですよ、3級の場合と全然違って。それだけテキストが良かったとも言えますが。
ちなみに授業で得たものは、シュラッター図の覚え方「ひ・じ・き」ぐらい。今、読んでも誰もわからないと思うけど。。
というわけで、学ぶ上では、独学でも全然いけたなと思ったわけです。
ただね、通学のメリットは当然あります。3級で書いたことと被りますけど。
社畜が仕事せず勉強するには、周囲にわかってもらうことが必要。さんざん仕事こなして「通学するから早く帰る」と言えば、さすがに許してもらえる(はず)。
あと、通学のメリットって、予備校が作成してくれたカリキュラム通りにこなすだけで、合格水準に辿り着くこと。
他にも、質問対応とか、自習室とか、友達つくるとか、がメリットでしょう。
「今オススメの勉強方法は?」今なら王道テキスト・問題集+YouTubeがオススメ!
さて、TAC通学を利用したクスノキですが、今、改めて勉強するとしたら。
結論は3級と同じ。今なら、テキスト・問題集+YouTubeでしょう。
ただし、3級はYouTubeありき(YouTube見て、テキスト読む)だったのに対して、2級はYouTubeは補助(テキスト見て、わからないときだけYouTube)という方法でもいいこと。
もちろん、3級と同じ方法でもいいですよ。
テキスト・問題集
テキスト・問題集のオススメも3級と同じ。
クスノキ個人のオススメは、TAC出版「よくわかる簿記シリーズ」の合格テキスト・合格トレーニング。
クスノキ自身が使っていたこともあるけど、TACが授業で実際に使っている教材だから、安心感は十分です。他の教材を買い足すか悩む必要がないのは大きい。
とは言え、他にも、簿記3級の良い教材はありますから、アマゾンのレビュー見るとか、書店で見るとか、で確認をお願いします。書店で確認した人は、書店で買ってあげてね。
ちなみに、他に購入したことがあるのは、同じTAC出版「みんなが欲しかったシリーズ」の簿記2級(1級も購入)。
これも良い教材だけど、合格後に何年も経って復習に使ったから、受験時の教材としては「よくわかる簿記シリーズ」が間違いなくオススメできるかな。
この教材を予習したことで、授業で新たに学ぶことは殆どなかったぐらいですから。
なお、クスノキは比較的、TAC好きです。まずはTAC教材を選ぶ傾向にあることだけ、ご注意ください。
過去問
過去問に関する記述も3級と同じ。
今では過去問が発売されなくなりましたね。試験問題が公表されなくなったから。
というわけで、代わりに、TACとか大原とかLECとかネットスクールとかの模擬試験問題集を1冊やれば十分でしょう。
また、予備校利用の人は、予備校が準備する模擬試験だけで十分と思いますよ。クスノキが、そうでしたから。
YouTube(動画)
YouTube(動画)に関する記述は少し違います、3級と。
YouTubeのオススメは素直に、「ふくしままさゆき」先生の動画です。概ね無料ですが、一部だけが有料ですね。
無料の部分は全て2倍速で見ましたけど、合格・理解にはコレで十分と思います。
3級にも増して、クドサを感じることはある(ふくしま先生ゴメンナサイ)けど、初学の人には多少クドイくらいが、ちょうどいいかなと。
ちなみに、kindle書籍も拝見しました。良い内容ですし、合格できる十分な内容と思います。けど、紙媒体の方がより良い印象ではありますね、あくまで主観ですよ。
他には、パブロフ簿記(書籍)のYouTubeがあります。こちらも評判のいい書籍ですし、3級で利用していた人はもちろん、検討しても良いでしょう(動画で連結も説明しているようですし)。
CPAラーニングも3級と同様に、すべて無料で提供しているので、これを検討するのも当然あり。
つまり、ふくしま先生の有料部分は、パブロフ簿記やCPAラーニングでカバーすれば安価かもしれませんね。もちろん、ふくしま先生の動画を有料購入してもいいと思いますよ!
「ネット受験の方がいい?」合格率ならネット。現地は締切効果のメリット
ここは3級の記事をご参照ください。3級のときに既にネット受験された方も多いかもしれませんね。
【補足】オススメ勉強法【簿記2級】
勉強法について補足します。
上記の通り、クスノキのオススメは以下のセット。
- TAC 合格テキスト・合格トレーニング
- YouTube「ふくしま」先生(サブ。必要に応じて)
- CPAラーニング(サブ。連結会計とかYouTube無料でない部分)
- 大手予備校の模擬試験問題集
- (ネット受験なら)CPAラーニングのネット対策動画
ただ、懸念するところも。
- 勉強場所を考慮していない
- 紙媒体を使用している(持ち運びしにくい)
それぞれ少し補足しますね。
勉強場所を考慮していない
みなさんは勉強場所を確保できていますか?
自宅で勉強できる人は問題ないですね。それ以外の人はどうでしょう?
電卓を使える場所は限られているかもしれません。
いくつか候補を考えましょう。
自宅以外だと、学校、職場、公共の図書館、あたりでしょうか。
クスノキは学生時代、公共の図書館を利用したことがありませんでした。当たり外れもありますけど、最寄りにあるなら使えそうか確認しましょう!
他だと、カフェ、ファーストフード、ネットカフェ。コワーキングスペースも対象かもしれない(意外と安い)。
また、予備校が近場(自宅・学校・職場)にあるのなら、予備校を検討してもいいでしょう。
なぜか?理由は予備校の自習室を使えるから。通信講座でも自習室を使えるのが普通。
ただし、2級になると予備校も安いとは言えないから、教材費+勉強場所のコストを踏まえて予備校利用を検討しましょう。
資格手当が付く人には特にオススメかもしれませんね。資金回収できますから。
ちなみに、2023.4現在、以下の料金。いずれもWeb通信。
- TAC 71,000円(合格本科生)、66,000円(講義パック)
- 大原 67,100円(合格コース)、66,000円(基本講義)
自習室を使うことが目的なのだから、自習室を使えそうなのか、予備校に電話などで確認してみましょう!
紙媒体を使用している(持ち運びしにくい)
みなさんは紙媒体のテキストを用いるのが好みですか?それとも電子媒体の方ですか?
簿記の場合、電卓を使った演習があるので、紙媒体の方がいいと個人的には思います。でも、人の好みはそれぞれですよね。
どうしても電子媒体で済ませたい場合、
例えば、CPAラーニングを用いる方法があります。必要に応じて、ふくしま先生のYouTubeと組み合わせて。これだとタダで済みますね!
他だと、有料(高くはない)になるけど、スタディングとか。少し紹介しますね。料金は2023.4現在の情報です。なお、3級で紹介したオンスクは除外します、2級はウケホーダイ対象外なので。
スタディング
クスノキは、税理士(復習)、社労士(受験)のために利用しました。
内容は充実しています。「料金の割に」ではなく、大手予備校に遜色ないレベル(特に、社労士は同等以上かも)。
簿記は受講したことがありませんが、無料でお試しできるので、確認してはいかがでしょう?
料金は、19,800円。大手予備校と比べるとかなり安い。これでテキストやら問題集やら一通りが揃うので。そもそもCPAラーニング無料が異常ですからね。
また、「学習効率がアップする画期的学習システム」として、いろいろと機能が提供されています。
クスノキが使っていたのは、「マイノート機能」。
これを使うと、webテキストの必要な個所だけを簡単にコピペして、自分だけのオリジナルノートが作成できる優れモノ。
webテキストをまるっとコピペして、それに編集しまくったオリジナルテキストにしてもいいし(pdf印刷したものをペンで加工するもよし)。
料金もそれなりに安いので、スタディングも検討してみましょう!
「簿記2級の次は何を勉強する?」FPを個人的にはオススメ!
ここまで簿記2級について記しました。
簿記2級の次は何を学習しましょう?簿記1級でしょうか?簿記1級の記事も書いているので、2級の合格後に読んでいただけるとありがたい。
でもね。
簿記3級の方には、2級またはFPをオススメするんですが、簿記2級の方に1級はあまりオススメしていません。理由は単純に大変だから。
もちろん現職・転職とかで1級は評価されるとは思います。だから、社会人で経理とかの人は長期戦でチャレンジしてもいいでしょう。
学生(会計業界への就職も視野)
一方、それ以外の人、例えば、学生さんで会計業界に興味があるなら、会計士・税理士にチャレンジしてはいかがでしょう?
会計士も税理士も確かに大変なので安易にオススメしづらいですが、税理士の簿記・財表だけなら工業簿記がない分、1級より簡単かもしれません。履歴書にも書けますしね。
一般の人
簿記は2級までで十分かなと思った方には、FPをオススメしたい!
FPは簿記より更に多くの人に役立つ勉強と思っています。FP3級の記事も参照して頂けると幸いです。簿記2級に合格した後に。
おまけ。電卓はマニュアルを確認してね
電卓のことは3級でも書いたけど、補足しますね。
3級のときに使った電卓。12桁であれば、そのまま2級で使ってOKです、きっと。
3級のときは、電卓の機能って特別、使う必要少なかったかと。多くは単純に四則演算すれば十分だったはずですので。
2級になると、配賦計算するときとか、電卓の機能を使いこなさないと面倒な場面が出てきます。
つまり、メモリー機能とか重要な機能は、マニュアルを読んで、使えるようになってくださいね(GTは税理士・会計士でも使ったことないけど)。
あと、簿記2級であれば、まだブラインドタッチはできなくていいと思います(当時クスノキもできなかった)。確実に・正確にキーを打つことが大事です。
昔より試験時間が短いので、ゆっくり過ぎるのは問題かもしれません。けど、問題に早く反応できることを優先した方がいいと思います。
更に細かいことだと、右手打ち・左手打ちにこだわる必要もありません。
クスノキは右利きの右打ち。会計士は左打ちが多い(今はちがうかも。)ですが、会計士に右打ちでも合格してますから。
まとめ(簿記3級とったけど2級もやるべき?オススメする人と勉強方法を紹介)
簿記2級について、資格マニアなりの記事にまとめてみました。
簿記2級までは多くの人にオススメできる資格です。
今では予備校に通わなくても、安価に勉強に取り組むことが可能です。しかも効率的に。
簿記2級に取り組むことが、今後の人生を豊かにする材料になるかもしれません。
興味が湧いた方は、是非とも簿記2級にチャレンジしてみてください!
そのときの勉強方法に、この記事が少しでも役立ってもらえると幸いです。