税理士の後、会社員のまま会計士試験にも合格した話をすると、「税理士・会計士どちらが難しいの?」「社会人でも合格できるの?」と尋ねられます。
この記事では、税理士試験合格者が会計士にチャレンジしたときの体験談を踏まえて、社会人でも合格できるのか、どんな勉強方法をオススメするのか、をお伝えします!
「短期合格したいけど参考になる?」税理士の記事もお読みください!
会計士は4回も受験しています。
ですので短期合格の参考になる部分は限定されるはず。
短期合格に興味がある方は、税理士の記事を参照して頂けると幸いです!
資格こそ異なりますが、短期合格のエッセンスとして参考になる部分もあるかと思います。
ご参照頂けると幸いです。
「なぜ会計士を受験したの?」会計の忘却防止、知識の幅を広げることが狙い
税理士に合格しているのに「なぜ会計士を受験したのか?」
よく尋ねられます。普通は、会計士に合格して税理士登録するパターン、つまり、会計士しか受験しませんから。
税理士に合格した後、SEから会計事務所への転職を考えました。
転職エージェントも利用しましたが、あまり良い条件のものはありません。今ほど転職市場が開けていませんでしたし、東京でなかったですし。
さすがに年収が半分にも及ばないとなると、躊躇します。。で、暫くは転職を諦めることにしました。
ただ、何もしないと知識が錆びつきます。それも嫌なので、会計士にチャレンジしてみようと思いました。
実は、簿記2級に合格した後、診断士(2002年頃)、翌年に会計士(2003年頃)の講座を取っているんですよ。
社畜まっしぐらで月間300h働いている中、あまり勉強しなくても、診断士1次には合格できました(2次は受験せず)。それで、興味本位で、会計士も受けてみようと。
結果は玉砕、当然に。もちろん短答試験です。テキストをパラ見しただけでは全然。全くの身の程知らずでした。
平均40点少しだったはず。択一試験なのに。いやー、お恥ずかしい。。さすがに難関資格と言われるだけのことはあるなと。
ただ、このとき、診断士もそうですけど、会計士もいろいろな科目があって、いろいろなことが学べることを知りました。
税理士に合格した今、会計士にチャレンジしたら、どの程度やれるのだろう?という興味もあって、会計士に取り組むことにしました。
「税理士より難しい?」幅広い知識を要求されるのは会計士
「やっぱり会計士の方が税理士より難しい?」
これもよく聞かれます。普通、税理士も会計士も合格している人、少ないので。
結論は、何とも言えません。試験科目が違いますし、求められる適性が違いますから。
税理士の試験科目が財務会計・税法であるのに対して、会計士は管理会計やら企業法やら何やら多岐にわたります。
どんな人が向く?
どんな人がどちらの試験に向くのか、イメージでお話すると、
社会科目のうち地理だけが得意な人は、税理士に向くでしょうけど、会計士には向かないでしょう。
逆に、地理だけが得意でない人は、会計士に向くでしょうけど、税理士に向かないでしょう(クスノキは丸暗記が苦手です。ブラック社畜から抜け出したい想いで克服しましたが)。
税理士では丸暗記を膨大に求められるのに対して、会計士は体系的・理論的な知識を求められることが根拠です(あくまでも比較上のお話であること、ご承知おきを)。
短期合格しやすいのは?
短期合格しやすいかの観点で言うと、
2年で合格する確率は、会計士の方が税理士より、すごく高いでしょう。
おそらく3年で合格する確率でも、会計士の方が高いでしょう。
それを過ぎてくると、同等になってきて、逆転して、となるでしょうね。
会計士を何回も受けて思うんですけど、試験問題を見て「あ、クソ問。。」と思ったことがないんですよね。オーソドックスに難しいというか。
外れ回に当たる確率が低いですし、各科目の総合点で勝負できますし、そういう意味で会計士の方が短期では合格しやすいでしょう。
ちなみに、クスノキは税理士2回、会計士4回の受験なので、会計士の方に時間を要しています。
でも、そのときに置かれていた状況で本気度が全く異なっている(税理士のときは社畜から抜け出したくて必死。会計士のときは税理士になる保険あり)ので参考外と考えてください。
長期かけて合格しやすいのは?
では、何年もかけた場合に、どちらが合格しやすいかの観点で言うと、税理士の方でしょう。
税理士は科目合格制で失効しませんから。会計士にも科目合格制はありますけど有効期間ありますよね。
「合格までの経緯は?」短答は2回受験、論文は4回受験
前にも書きましたが、論文は4回受験しています。なかなかのベテランです。
論文3回目の受験で短答合格が失効したので、論文4回目のために短答を受験し直しています。つまり、短答は2回。
(厳密には短答3回。前に書いた通り、社畜時代に興味本位で受験していますが、度外視させてください。。時間もだいぶ空いていますので。)
1年目。短答は合格。論文は不合格、科目合格なし
税理士5科目に合格した後、1年少しして、会計士の勉強を始めたと思います。
選択した予備校はLEC。安かったので。でも受講してみて質的な問題は感じませんでした。
短答は5月に受験して合格したと思います。論文まで時間が全くなかったことを記憶しているので。
短答に合格できたのは、財務会計論の免除が一番の「でかすぎる」要因。税理士の簿記・財表に合格していると、財務会計論(短答のみ)が免除になります。
短答のとき、財務会計論を受験していないにも関わらず、脳がめちゃくちゃ疲れた記憶があります。
異常に残業してたり、税理士1日3科目受験してたり、の経験があるのに、あんなに脳が疲れたこと、他にありません。
財務会計論を受験される多くの方は、すごく大変だと思います。当日の体調は万全で臨んでください!
ちなみに、論文はと言うと「準備時間なくて無理~」と思いつつ、受験だけしてみました。
このとき、想定よりは全然点数が良くて、51点いかないくらいだったかと(通常は52点で合格)。残念ながら科目合格なし。
「あ、本気でやれば、いけるかも。」と思った記憶があります。だから続けてしまったわけですが。
2年目。論文は不合格、科目合格は企業法、租税法
LECを受講したような。。記憶が曖昧です。ごめんなさい。
大原のオプション講座で済ませたような。TACの一部をオークション落札したような。。
短答免除だったので、論文だけ受験。
結果は不合格。
52.2点とかで、例年なら合格だったんでしょうけど。。(この年は52.5点が合格)
過去数年に合格させ過ぎて就職できない問題が生じていた煽りで、合格者を絞る点数調整がされました。
科目合格は、企業法、租税法。
3年目。論文は不合格、科目合格は監査論、経済学
たぶんTACを受講しました。
論文だけ受験。
結果は不合格。
科目合格は、監査論、経済学。
気付く人は気付いたかもしれません。
残る科目は何でしょう?そう、会計学です。
お恥ずかしいことに、会計学が玉砕して、総合点が合格点に達せず。。
詳細には、管理会計論の玉砕度が半端なく、40点いかなかったんですよね。たしか。お恥ずかしい。
4年目。短答に合格。論文も合格
LECを受講しました。
短答に12月合格して、論文を受験。
結果、合格。やっと。
このとき、SE本格復帰(残業も普通にあり)が決まっていて、受験も今年限りかなと思っていたので、無事に合格できて安心しました。
でも。
実は、この年も管理会計論は玉砕。財務会計論で救済された感じでした。
点数は覚えてませんけど、イメージ的には、財務60点、管理40点みたいな。
とにかく、4年もかかりましたけど、合格できてなによりです(税理士は科目合格が残るけど、会計士は不合格だと何も残らないので)。
「どんな勉強方法?」web講座でインプット中心・アウトプット軽視
1年目から4年目まで、すべてweb講座で勉強しました。
少ないとは言え残業がある状況でした。通学で穴を開けるのはイヤでしたので、webの選択です。
また、税理士試験で勉強するクセがついていたことも、webを選択できた要因ですね。税理士のときは勉強グセがついていなかったので通学を選択しました。
インプット・アウトプットのバランスで言うと、クスノキの勉強はもともとインプット重視です。
でも、会計士の勉強ではインプット重視どころか、インプット偏重になってしまいました。かなり極端でした。
アウトプットをやったのは、財務会計論の連結、企業結合・事業分離、管理会計論の短答対策、経済学あたりでしょうか。ごく一部です。
それも問題集をやっただけで、模擬試験とか過去問とかは全く解いていません。
アウトプットを軽視したのは、時間を捻出できず、インプットに依らざるを得なかったためです。
また、税理士に取り組んだときほどのモチベーションはなかったので、睡眠時間を削ったり、時間をむりやり捻出する努力もしていなかったように思います。
かなりイレギュラーなので、皆さんには全くオススメできない方法であること、ご承知おきください。
ただ、一点だけ。
これだけアウトプットを軽視したのに、最終的に合格できたのも事実です(4回も受験していますが)。
会計士・税理士ほどの難関試験ではありませんが、クスノキは他の資格試験にも合格しています。
その多くは、同様にインプット偏重型の勉強です。
言いたいのは、インプットは必ず重視してください。インプットがあってこそ、アウトプットが有効になると思っています。
いきなりアウトプットをやっても、行き当たりばったりの対応になりかねません。勉強している気分にはなれるでしょうが、本当に血肉となるのでしょうか。
体系的にインプットできているからこそ、やるべきアウトプット・やる必要のないアウトプットの取捨ができるようになります。
簡単な試験であれば、インプット軽視して、アウトプットを繰り返すだけの方法でも対策できるでしょう。
でも、皆さんが取り組むのは、体系的な理解を広く・深く求められる会計士試験です。
アウトプットだけで対応できる、甘い試験でないことは十分にご理解ください。
「アウトプット軽視でいいの?」ダメ。アウトプットももちろん大事
はい。もちろん、アウトプット軽視はダメです。
クスノキのインプット偏重は真似してはいけません!
計算科目
計算科目はアウトプットを通じて、問われる論点を学ぶことができます。そして、インプットを十分に理解できているのかも確認できます。
計算科目は、インプットを軽くしたら、すぐにアウトプットをしましょう。そしてインプットを再確認することで、理解度が高まるでしょう。
注意して欲しいのは、最初のインプットに時間をかけ過ぎないこと。ざっくりと全体を理解できたら、すぐアウトプットしましょう。
アウトプットすることで、インプットに足りていない部分が自ずと見えてきますから。
理論科目
理論科目もアウトプットした方がいいでしょう。
ただし、アウトプットが意味のない作業とならないように注意してください。
例えば、一問一答で分厚いものを思考停止して回すだけの作業に、時間に見合うだけの価値はあるのでしょうか?その作業に自己満足していませんか?
多くの資格試験でも、この手の作業を推奨する人がいます。しかし、繰り返しますが、皆さんが挑んでいる試験は難関試験です。
こんな無駄なことに時間を割いている余裕はないはず。
できるだけコスパの良い・自分に合うアウトプット方法を見つけてみてください。
なお、クスノキは、会計士の理論科目は完全インプットのみで乗り切りました。あくまでイレギュラーとして聞いてください。
例:企業法
例えば、企業法。
社畜時代に会計士をお試しで受講したとき、講師はTACの阿部太郎先生(漢字は間違えているかも。今は教えていないかも)。
この人、クセはあったんですが、クスノキのやり方にはマッチしていました。
この阿部先生、テキストをなぞるではなく、重要なポイントだけを体系立てて教える人。些末な論点は、授業では無視。
だから、講義時間がめちゃくちゃ短い。1コマ2.5hとか3.0hとかが基準だったでしょうけど、普通に1hとかで終わらせたり。2hやること少なかった気がします。
自分に合う勉強方法は人それぞれですが、趣旨(ポイント)だけ教えてもらえれば、自分でテキスト読み込める方は多いのではないでしょうか?
クスノキは、気に入っていたので、阿部先生のDVDをオークションで入手しました。
そしたら、後は、(TACではない)LECのテキストをひたすら読み込み。
LECテキストは適宜、表でまとめてくれてもいたので、暗記はやりやすかったです。企業法の短答テキストの完成度はすごく高い。
どうせ企業法で90点は取るつもりなら、網羅性は必要なわけで、丹念に読み込みして暗記した方が効率的かと。
個人的に、分厚い問題集が嫌いな理由は、同じ論点を微妙に表現を変えて何度もクドく聞いてくるじゃないですか?
同じ論点を何度も見ても時間の無駄。しかも知識があやふやな状態で、わざわざ誤りの文章をみたら、正しい知識と混乱しませんか?
というわけで、アウトプットを全然やっていないわけです。無理やり、クスノキのやり方を正当化してみました。ごめんなさい。
ちなみに、監査論も同様のやり方です。TAC中里拓哉先生のを落札だか購入だか入手しましたね。
インプット偏重せざるを得ない場合
ここまで読んでくれて、「私もクスノキのインプット偏重でやろう!」と思った方。
イレギュラーであることを理解して、やる分には止めません。
ただし。
模擬試験とか過去問とかは数回、必ずやりましょう!
やっていないクスノキが言うと説得力が薄れますが、模擬試験を会場で受ければ、時間配分の感覚が掴めます。過去問を解けば、問われ方を掴めます。
今のインプットが十分であるか、適時に把握するために、予備校の模擬試験は「ためこまず」適時に解きましょう。できるだけ会場で。
そして、結果が芳しくないときは、インプットのやり方を変えるとか、PDCAサイクルをしっかり回してくださいね!
「今オススメの勉強方法は?」予備校のカリキュラムを信じる+各人なりの工夫
今だったら、どんな勉強方法がオススメでしょう?
今も昔も、素直に予備校カリキュラムを信じて、愚直に付いていくことかなと。
短期合格を目指すなら、合格者の占有率の高い超大手の予備校を選ぶのが無難です(殆どの人は短期合格を目指しますよね?さっさと合格して、予備校コストを回収しましょう)。
クスノキの受験当時なら、TAC・大原でしょうか(クスノキはLECメインでしたけど)。
今なら、そこにCPA会計学院が加わるみたいですね(というか、CPA会計学院が最大手っぽい)。
超大手を選択する理由。
それは、自分のポジションが把握できるし、カリキュラムを信じてさえいれば良い安心感・教材も他に揃えなくて良い安心感が得られるし、というところ。
自分の予備校で扱っていない論点は無視していいという安心感は大きい。どうせ合否に殆ど影響しないので。
仮に、他の超大手だけが扱う論点が出たとしても、合否は総合点で決まるわけで。自分の予備校の論点漏れを気にするより、完全に信じた方がコスパはいいです。
通常、カリキュラムは1.5年~2年程度で組まれていると思います。
いずれにせよ、やる内容は膨大なので、普通の人(東大理Ⅲに受かるような人は除く)はカリキュラムに付いていくだけで大変なはず。
自分の選択した予備校を信じ込んで、付いていきましょう!
とにかくカリキュラムに付いていけば、自ずと合格レベルまで引きあがるはず。
複数の科目の同時並行で、めちゃくちゃハードに感じる時期があるはずですが、そこは科目ごとに強弱を付けて、乗り越えてください。
(この科目ごとの強弱をつける工夫は、ほぼ税理士には不要。会計士は愚直さ・素直さに加えて、各人なりの工夫が求められるのが、勉強方法の一番の違いでしょう。)
くれぐれも、ある科目を完全無視して、他方の科目だけに注力するのは止めてください。一度、付いていけなくなると、リカバリするのは凄く大変になってしまうので。
つまり、簡単にカリキュラムに付いていく、と言いましたが、自分自身で強弱を付けたり、自身の頭を使うことも大切です。
教材に関しても、全く手付かずではいけません。
でも、現実的に時間を捻出できなくて、「教材の一部さえやれば、それなりの網羅性を確保できそう」となれば、別の教材の優先度は下げてもいいですよね。
とにかく、短期合格を勝ち取る強い想いをもって、勉強する時間・環境を確保して、予備校のカリキュラム・教材をベースに、自分なりの工夫も施して、走り続けてください!
科目ごとの留意点
ここでは科目ごとの留意点について。
共通のお話は先に済ませているので、個別に少し補足します。
財務会計論の留意点は?
おそらく多くの予備校では財務会計論から勉強がスタートすると思います。
全ての科目の中で最も量が多く、時間を費やす科目ですし、実務でも当然に必要とされる科目となるでしょう(クスノキは監査やったことがないので断言できない)。
最初に躓くとリカバリが大変になります。大変というか、普通はリカバリ不能の状況に陥ってしまいます。
最初「だけ」は余裕のあるカリキュラムが組まれるはず。
そのときに、しっかりと勉強グセをつけて、基礎を十分にマスターしてください。
また、周囲の協力(家族だったり友人だったり)も得られるよう、注意してください。
勉強環境も整備しましょう。予備校や大学の自習室で足りるのか、喫茶店を利用するのか、コワーキングスペースを利用するのか。
喫茶店やコワーキングスペースを利用するなら、コストがかかるので、どうやって捻出するのか、も考えましょう。
財務会計論の学習そのものに関しては、素直に予備校を信じればいいでしょう。
計算と理論に関しては、計算が優先でいいと思います。
ただし、カリキュラムに従って、適宜、理論も勉強する(テキストを読み込む)ことには注意しましょう。
使用した教材
TACを1回だけ利用しましたが、そのときでもLEC教材を基本、利用しました。ただし、理論テキストだけはTACのも通読したと思います。
当時、LEC講師は渡辺克己先生。今(2023.4現在)はCPA会計学院に籍を移されています。
パワポを使った授業を展開されていて、すごくわかりやすいです。
クスノキはインプット偏重でしたが、渡辺先生は授業中に「講義を見ているだけじゃダメ!手を動かさないと!」とちゃんと注意してくれます。
今はわかりませんが、1コマ3h基準となっているはずなのに、教えたいことをしっかりと伝えきるために、とんでもなく延長します。
これが無駄な延長ではないので、すごくありがたい。CPAでも同様な授業を許容されているのかは不明ですが。。
クスノキは論文試験を何度も受けましたが、渡辺先生のお陰で、点数は安定していました。最終の4回目は管理会計論の失態を完全リカバリする程度まで稼げましたし。
他の予備校をご利用の方は、まず自身の予備校を信じることが大前提です。
が、もし初学者でなくて、財務会計論の勉強のやり方に悩んでいるのなら、渡辺先生の講義を聴いてみてもいいかもしれませんね。
管理会計論の留意点は?
ごめんなさい。何も言うことはありません。
論文の3回目・4回目で2回も40点を取ってしまった科目ですので。。1回目はそれなりに取れていたんですが。
クスノキを反面教師とするネタも持ち合わせていないんですよね。
強いて言えば、クスノキはインプット偏重型で、アウトプットをろくにしていなかったので、それが敗因かもしれませんね。管理会計の理論のインプットも十分でなかった気もしますし。。
皆さんは、しっかりと予備校のカリキュラムを信じて、インプット・アウトプットをバランスよく頑張ってください!
ありきたりな内容ですみません。
使用した教材
点数の悪い科目で教材を紹介するのは申し訳ないので、割愛しますね。
教材・講師が悪かったわけではなく、クスノキが全然消化していないのが敗因ですが、変に紹介すると誤解を与えかねないので。
企業法の留意点は?
前にお伝えした通り、まず、TACの阿部先生の講義を聴きました。
それで、全体を俯瞰した上で、LEC短答テキストを読み込みました。
当たり前ですが、読み込むときは、暗記することを十分に意識してくださいね。
短答は2回受験していますが、両方とも90点だったのではないかと(監査論と記憶がごちゃまぜかも)。会社法は満点で、商法・金商法それぞれで1個ミス。
テキストをきっちりと読み込めば、それだけで十分な点数を取れると思います(それだけ、LECの短答テキストが良かったとも言えるのかも)。
商法・金商法それぞれミスしているのは、単にコスパが悪いと思って、読み込み精度を落としていることが要因です。
論文も2回受験しています。1回目は準備せずに受験しましたが、それなりに取れていたと思います。
そして、2回目は科目合格を取る気で挑みました。で、無事に科目合格。
論文対策としては、前述の阿部先生のレジュメを中心に、LEC論文テキストでフォローするイメージです。
結果として、それで十分でした。
使用した教材
使用した教材は
- LEC短答テキスト
- LEC論文テキスト
- TAC阿部先生の講義・レジュメ
- TAC出版「はじめての会社法」
以上です。
クスノキは、いきなり短答テキストを暗記しようとするのでなく、全体像を掴みたくて阿部先生の授業を受けました。
予備校によると思いますが、いきなり暗記スタートの予備校もあると思います。
基本は、予備校のカリキュラムに素直に従ってほしいです。
でも、暗記スタートの予備校を利用していて、事前に全体像を掴んでおいた方がやり易い方(かつ、時間も許される方)は、TAC出版「はじめての会社法」を読んでみてはいかがでしょうか。
クスノキは2回目の短答のとき、短答テキストを読み込む前に、この教材で全体像を掴みなおしました。
ページ数も薄く、重要なことがうまく纏められていて、オススメです!
監査論の留意点は?
簡単に触れましたが、まず、TAC中里先生の講義を聴きました。
監査論って馴染みがないじゃないですか?
中里先生の授業って、(網羅性はよくわかりませんが、)ストレス少なく・眠気なく聴けるんですよね。これって、初学者にとってはすごくありがたい。
というわけで、LEC受講生だったのに、中里先生の単科を購入?オークション落札?で入手しました。
後は、企業法と同様です。クスノキは、いきなり暗記から入るのが苦手です。
中里先生の授業を聴いて、監査論の全体像を掴みます。
そして、LEC短答テキストの読み込み。
これで短答試験は85点だったかな。企業法と勘違いしているかもしれませんが。
十分な点数を取ることができました。
なお、2回目の受験では、当時、LEC講師3人分の監査論の授業を聴けるようになっていて、その内容が十分でしたので、素直にそれを聴きました。
その後は1回目と同様にLEC短答テキストの読み込みがメインです。
このときも85点だったのではないかと。まぁ十分です。
論文はというと、1回目・2回目と科目合格に達しませんでした。
監査論に重きを置いていなかったことが一番の要因でしょうけど、ちょっと方法を変えてみようと、TACの南先生の講義を受けました。
中里先生は監査論を嫌いにさせない・続けさせてくれる先生であるのに対し、南先生はオーソドックスに体系的・網羅的に教えてくれる先生、と感じました。
いずれも素晴らしい先生だと思いますね。
使用した教材
使用した教材は
- LEC短答テキスト
- TAC論文テキスト
- TAC中里先生・南先生の講義・レジュメ
- 中央経済社「公認会計士試験 短答式 監査論」※論文式の方だったかも
以上です。
記したい内容は、企業法と同じです。差分だけ記しますね。
論文の監査論は、中里先生・南先生の授業を聴いて、全体像は把握したつもりでも、何か足りないモヤモヤ感がありました。
当然、先生の授業の問題ではなく
、たぶん監査論という科目の特性の問題。
このモヤモヤ感を解消したくて、中央経済社「公認会計士試験 短答式 監査論」(論文式だったかも。記憶が曖昧)も使いました。南先生の著書だったことは確か。毎年は発刊されていないみたい。
すみません、記憶が曖昧(たぶん短答式)ですが、補助教材として十分な内容だったことは覚えています。
もし、クスノキと同様に監査論にモヤモヤしていたら、利用してみてはいかがでしょう?
租税法の留意点は?
租税法に関しては、あまりコメントすることはありません。
法人税法、消費税法は税理士試験で勉強していたので。
所得税法の計算・理論の問われ方だけ確認して、本番に臨みました。
おそらく租税法について、多くの方は十分な対策をできていないでしょう。
それだけに、点数を稼ぐ戦略を採るのか、取りこぼさない戦略を採るのか、最初に決めた方が良いでしょう。
短答試験の科目でないことを踏まえると、多くの方は後者を選択する方が無難でしょうね。
使用した教材
何をメインに使用したか覚えていない租税法(おそらくLECテキスト)ですが、一つだけ覚えているものをご紹介。
大原で直前期?に販売されていた「論文 総まとめ」講座。
当時は妙に安く(DVD込で5,000円かからなかった記憶)提供されていて、でも内容は充実していました。
webサイトから申込できるとは思いますが、どんな単科講座が提供されているか、資料請求してもいいでしょう。クスノキは大原には資料請求していました。
経済学の留意点は?
そもそも素直に「経営学」の方を選びましょう!
社畜時代に興味本位で会計士講座を取ったとき、選択科目が2科目選択でした。
そのとき、経済学をかじったのと、診断士でもかじったので、その流れでつい選択してしまいました。
論文3回目のとき、科目合格を取りにいった(重点的に勉強した)んですが、結構ギリギリでした。
「経営学」以外は、もともと大学で勉強している人があえて選択していると思うので、やっぱり基本的には避けた方が無難でしょう。
それでも、あえて経済学を選ぶ人のために、使用教材をお伝えします。
使用した教材
- TACテキスト・問題集・講義
- TAC出版「マクロ経済学のまるごと講義生中継」
- TAC出版「ミクロ経済学のまるごと講義生中継」
おそらく得意な人が選択するであろう経済学ですが、ふと軽い教材を読みたくなるかもしれません。
そういう人がもしいればオススメなのが、「マクロ(ミクロ)経済学のまるごと講義生中継」。
クスノキはそもそも大学で経済学を学んだわけでもないので、この書籍を入門書として読んでいます(会計士のお試し受講の前の診断士受験時。遠い昔の2003年頃?)。
かなりわかりやすい書籍です。クスノキのオススメです!
ちなみに、これより断然、有名な書籍である、中央経済社「試験攻略入門塾 速習! ミクロ(マクロ)経済学」も利用しています。「~まるごと講義生中継」の後に。
こちらは動画が視聴できることが魅力ですね。
一般の評価は断然、「速習! ミクロ経済学」の方が上ですから、相性の問題でしょうか。
ちなみに、動画はかなり充実しています。
逆に言えば、会計士受験生が全て視聴するには時間を取られ過ぎます。視聴する際は取捨に気を付けましょう。
まとめ(会計士に社会人でも合格できた!4回受験して合格した体験談と勉強法)
公認会計士試験について、資格マニアなりの記事にまとめてみました。
会計士ほどの難関資格になると、合格したい気持ちが大前提だと思います。
そして、膨大な量をこなすだけの愚直さ・素直さが大切です。
一方で、幅広い分野の知識が問われますし、科目の重要性の強弱もありますので、自分なりの工夫も必要とされます。
絶対に合格したいなら、素直に超大手の予備校に頼るのが無難でしょう。その中で自分に合うアレンジを加えてみてください。
全科目合格するには長丁場の試験になります。受験時がピークになるように、合格を目指して突き進んでください。
興味が湧いた方は、是非とも会計士にチャレンジしてみてください!
そのときの勉強方法に、この記事が少しでも役立ってもらえると幸いです。