【税理士】短期で合格したい!35歳SEが2年で合格した体験談とオススメ勉強法

難関

税理士合格の経緯をお話すると、「2年で合格できた秘訣は?」「なぜSEなのに志望したの?」と尋ねられます。

この記事では、理系SEの門外漢が税理士にチャレンジしたときの体験談を踏まえて、どんな勉強方法をオススメするのか、をお伝えします!

  1. 「なぜSEなのに税理士を目指したの?」会社への失望がキッカケ
    1. SEになる前。大学・大学院はコンピュータ専攻、研究室に入り浸る
    2. SEの志望理由。研究・開発より人と関われそう・直接的に成果が見えそう
    3. 社畜まっしぐら。月300hがデフォルト、協力会社とひたすら現場で開発
    4. 一方で同僚は。なぜ、そんなに仕事したくないの?
      1. 丸投げが仕事
      2. 使えない提案しかできない「すこぶる優秀」な同僚
      3. 会議室に籠城する同僚
      4. 増員か残業か。それこそがマネジメント
    5. SEを辞める決心。自ら泥船に導いて投げ出す同僚
      1. 別の「すこぶる優秀」な同僚
      2. プロジェクトの状況
      3. プロジェクトの惨状
      4. どうにかして立て直す
      5. 辞める決心
    6. 税理士試験へ挑戦
      1. お詫び(厳密な勉強期間は2.5年)
  2. 「簿記とか既に勉強してた?」簿記2級は社会人になって取得してた
  3. 「短期合格の秘訣ってある?」ありきたりだけど気持ち・愚直さが大事
    1. 絶対に受かりきるという想い
      1. 前日までガッツリ勉強するの?
  4. 「どんな勉強方法?」予備校カリキュラムに懸命に食らいつく!
    1. スケジュール管理は重要か?
    2. 理論は丸暗記?
  5. 「工夫したことは?」すぐ復習。音声講義とか、暗記CDとか。忘却と闘う!
    1. 復習のやり方
    2. 理論の暗記
      1. 理論は完全に暗記しきるのか?
  6. 「模擬試験・過去問は大事?」心折られる問題出るから、絶対に必要!
  7. 「今オススメの勉強方法は?」短期合格を目指すなら、予備校を信じきること
    1. 脱線①:暗記するのは朝がいい?
    2. 脱線②:電卓は利き手で打つ?
  8. 受験科目の留意点
    1. 「簿記論の留意点は?」点数を拾う訓練も大切!
      1. 財務諸表論との同時学習
      2. 使用した教材
    2. 「財務諸表論の留意点は?」暗記の登竜門。自分に合った暗記方法を見つける!
      1. 使用した教材
    3. 「消費税法の留意点は?」計算のスピード・理論は正確さにこだわる!
      1. 予備校のコース
      2. 使用した教材
    4. 「法人税法の留意点は?」計算は点を拾う・暗記は細部にこだわらず広く!
      1. 使用した教材
    5. 「相続税法の留意点は?」計算のスピード・暗記は趣旨を理解しよう!
      1. 法人税法との同時合格を狙う場合
      2. (おまけ)法人・消費・相続で2年5科目を狙いたい
      3. 使用した教材
  9. 「独学でもOK?」短期合格を目指すなら予備校利用の一択!
    1. 「2年目は予備校を変える?」ベースが十分なら変える・ないなら変えない!
  10. おまけ(簿記論・財務諸表論だけ狙うのもアリ)
    1. 簿記・財表だけなら、大原、TAC以外でもよいかも
      1. 勉強場所のコスト
      2. 紙・電子教材の好み
        1. スタディング
  11. まとめ(税理士に短期で合格したい!35歳SEが2年で合格した体験談)

「なぜSEなのに税理士を目指したの?」会社への失望がキッカケ

クスノキの経歴をヒトにお話すると、「SEをなぜ辞めたの?」と尋ねられます。

そのときは生々しいことを言いたくないので、残業過多を理由にしています。

でも、本当の理由は、同僚の仕事ぶりにホトホト呆れ果てていたこと。

長くなりますが、入社前からお話させてください。お付き合い頂けると幸いです

これを読んで頂けることで、合格するために強い気持ちを持ち続けられた背景を納得し、「これならガムシャラに頑張るわ」「2年で合格できるのも納得」と感じる方もいらっしゃるかと。

できるだけテクニカルな表現は避けるつもりですが、わからない表現は無視して流してください!

SEになる前。大学・大学院はコンピュータ専攻、研究室に入り浸る

クスノキは純粋な理系。

大学・大学院ではコンピュータを専攻していて、研究室に入ったことを機に愚直さに目覚めました

目覚めたのは単純に、研究室の先輩・同期が優秀だったから。
それまではズボラで、「要領よく単位を取れればいいやー」って感じだったんですが。とは言っても一般の理系学生らしく、授業はほとんど出席してましたよ。

研究室には入り浸っていました。夜もそこそこ遅かったり、土日にも結構、通ったり。ブラック耐性が培われました

研究室に入ってから習得レベルに達したC・Perl言語・正規表現を操りながら、プログラミング。たまに論文を書いていた感じです。

SEの志望理由。研究・開発より人と関われそう・直接的に成果が見えそう

有名大学・理系ではあったので、世間は超氷河期でしたが、就職は苦労せず。

大学の同期が研究・開発職に進む人が多い中、SEを志望しました

理由は、研究・開発職よりは多くの人と関われそうなこと。

見学にも行ったんですが、どうしても研究・開発職は、少し閉鎖的な空間で、比較的少数の人と関わっているイメージ。

それよりは、SEの方が人と関われて、刺激を受けられるのかなと。

また、システムの仕事の規模感が当時はわかっていませんでしたけど、研究・開発職と比べれば、直接的に評価が見えやすいのかなと。

もっとも、SE職にしたことを伝えると、同期・後輩から「SEのレベルわかってる?」「スキルもったいないですよ」と心配されましたね

社畜まっしぐら。月300hがデフォルト、協力会社とひたすら現場で開発

同期・後輩からの心配の通り、入社時点でプログラミング力は無双。圧倒的です(実際に3年目には難しい部分を担当し、量的にも周囲の、ゆうに10倍以上は作成していました)。

なにせ周囲はブラインドタッチもできないし、「アルゴリズムって何?」の状況でした。さすがに、これには驚きましたけど。

でも、プログラム書けるのは、その前の設計書を誰かが書いてくれているから

最初に配属したプロジェクトは、メインフレームの大規模システムの開発でした。今、振り返っても、業務仕様は圧倒的に難しく、当時は要件定義なんて全く読めない状況。

お陰で、業務を知ることの重要さ、が身に染みました。上流がミスすると下流もミスりますし、上流の方が人員は少ないですし、上流を固めることが重要ですよね。

メインフレーム一色の職場でしたが、世の中の流れでオープン系を開発することに。

誰もやりたがらないので、クスノキが億単位のプロジェクトの開発リーダを連続して務めることに。

協力会社も殆どが新規要員。面談から日常のレビューやら忙しくて、相変わらず月間300h労働がデフォルト。月に4日も休めれば御の字

でも、現場でワチャワチャやりながら、成果も出ていて、忙しくも充実している状況ですね。

一方で同僚は。なぜ、そんなに仕事したくないの?

クスノキが現場で仕事に揉まれている中、同僚はというと。

入社してからずっと感じていたのですが、とにかく仕事をしない・できない。

「そんなに仕事したくない?」と尋ねたい状況。いくつか事例を挙げますね。

丸投げが仕事

3年目のこと。1年目と同じプロジェクトで、異なるチームの開発。

1年目はクスノキ以外の全員が協力会社の環境でした。3年目は5人以上の同僚がいて、チームリーダはもちろん、サブリーダも全てが同僚。

プロジェクトで最も難しいと評判のチームでした。

が、単に自作自演だっただけ

バグまみれだったことが、いつしか高難度の評判に。その評判に同僚も甘えて、誰も改善を目指さない。仕事は協力会社に丸投げ。ダベったり、関係ない雑誌を読んだり

チームリーダも午前中こない。前日深夜にトラブル対応したでもなく、中洲(当時の顧客常駐先は福岡でした)で飲み疲れただけ。

でもバグまみれなので、上司もチームリーダに頼らざるをえない状況。何も咎めない。

リーダ・サブリーダの面々が仕事しないので、丸投げされている協力会社もやる気が全然ない。「他責だし~。私の責任じゃないし~」の姿勢でバグを量産。

1年目の職場は、しがらみのない協力会社同士がお互いに良い意味で牽制・競争していて、「品質を確保しよう」の意識があっただけに、すごく対照的でした

使えない提案しかできない「すこぶる優秀」な同僚

オープン系開発は当初、小規模なものでした。5~10名とか。

当初から同僚1名が参画。「すこぶる優秀」として別格視されていました。

でも。

実際は、少人数の閉鎖的な空間でインストールしていただけ。IT用語を知っているだけで、全く内容はわかっていない

例えば、謎の発言を挙げると、どうしても少しテクニカルな表現になってしまいますが、

長時間走行バッチの性能改善提案が「ビューを通せば速くなる!」とか

オンラインレスポンスの性能改善提案が「HTMLの空白文字を全て削除しろ!」とか

他、もろもろ。いつも「痛いなー」と思いながら聞いていました。実際の提案はクスノキの仕事。

あるとき、協力会社の担当者にマシン室(あまり人気がない場所)で

お前、どう責任とるんや!ここから○び降りて○んでしまえ!

とか言っている人間性にもドン引きでしたね。

少人数で戯れているだけの経験しかないので、マネジメントできないんですよね。。

会議室に籠城する同僚

メインフレームからオープン系にシフトしつつあるとき、初めて比較的大きめのオープン系の仕事が入りました。

それまで同僚の殆どはオープン系の未経験。上司は同僚たちにも参画させることに。

でも。

誰も未知の仕事なんて、やりたがらない。そこで彼らが採った戦術は、会議室での籠城

サブリーダでさえない人でも、なぜか会議に出席。

朝のミーティングは、11:30頃まで開催。朝だけでなく、昼も、夜も開催

会議室に籠っていれば、仕事しなくていい。仕事しないからミスが発生しない。ミスしないから誰からも咎められない

同僚たちの優れた戦術の前に、呆然としました。

ちなみに、早々にバカバカしくなったクスノキは、現場作業もあるので、朝だけ参加に。どうせ同僚が困ったら、「俺らはできないぞ!クスノキやれ!」と呼び出されるので。

増員か残業か。それこそがマネジメント

同僚の仕事は、協力会社に丸投げすること。

仕事したくないので、日頃のケアなんてしない。スキルもないから、自ら作り込むことはもちろん、日常のレビューで品質改善とか教育とかもできない。

当然、上流工程で品質を作り込むなんて、概念さえ持っていない

だから、トラブルに気付くのは、いつも総合テスト工程でバグが大量発生したとき。後手後手なんですよね。

さて、どうやって対処するか?

(足りないのは)人か?時間か?

つまり、増員すれば解決するのか?みんなに残業させれば解決するのか?と問いかけます。

彼らには、源流管理とかPDCAとかの概念さえ、ないんだろうか?

SEを辞める決心。自ら泥船に導いて投げ出す同僚

ここまで読んで頂けると、「こんな中で、よく仕事を続けましたね?」と思われた方も多いでしょう。

確かに、同僚を見ると、どうしようもない。でも、クスノキの周辺だけ見ると、協力会社の人も付いてきてくれているし、成果も挙げている状況。

このまま同僚をシカトして、協力会社と上手くやっていければ良いかなと。常駐している顧客にも評価してもらえてましたし。

でも、ここでトドメを刺されます。

別の「すこぶる優秀」な同僚

オープン系の大き目の開発はクスノキが担当していたのですが、並行して仕事が入りました。

そのため、上司が「すこぶる優秀」と評価する同僚が開発リーダを担当することに。東京で開発して九州に持ち帰るプロジェクトでした(クスノキの顧客常駐先は九州)。

クスノキが担当するプロジェクトが無事に成功し、維持要員をどうするか考えていた頃、上司から命令が下ります。

もう一つのプロジェクトがヤバい。今の担当を早めに切り上げて火を消してくれ!」と。

とりあえず、今のプロジェクトから手を離せる・気の利く協力会社メンバを投入していき、後日、クスノキも合流することに。

プロジェクトの状況

同僚が開発したプロジェクト。まずは品質がヤバい状況でした。例えば、

画面の表示が変。「氏名」欄に住所が表示されるとかのバグが当たり前に発生したり、

バッチが動くと、そのとき実行されていたバッチのすべてが異常終了したり。

品質レベルもお話になりませんでしたが、クスノキが合流した際に驚いたのがチームとして全く機能していないこと

同僚をはじめとして東京から戻ったメンバと、九州で新しく入ったメンバが全く協力関係が成り立っていません。

同僚たちは、夜に出勤して、朝は誰とも会わないうちに退勤。新規メンバは仕事を割り当てられず、何をしていいのかわからない状況。

あり得ない状況に、同僚を問いただしても

「こんな人数じゃ、どうにもならない。人が追加で100人は必要」

という、よくわからない弁明。さすがは上司が「すこぶる優秀」と評する同僚。。

この同僚、いつも他人事で、口癖は「むずかしい。無理。できない」でした。

プロジェクトの惨状

同僚が使い物にならないのは把握できたので、本腰を入れて立て直すことに。

でも、同僚率いるメンバの協力は不可欠。クスノキは業務もわからないし、造りの仕掛けもわからないし。

ここで、同僚が率いる協力会社にも、大きな問題がありました

協力会社は1社のみ。同僚と癒着している関係で発注した会社。同僚の「むずかしい。無理。できない」が浸透しており、協力会社も士気が全然ない。なぜか他責の姿勢ばかり

奮起してくれることに期待しつつ、最悪の事態に備えてクスノキ自身で解析。すると驚くことが出てくる・出てくる。「あえて仕込んだ?」と言わんばかりに。

テクニカルな表現は避けたいので、一つだけ紹介します

異常が生じても隠ぺいする仕組みが徹底されていました。異常を検知して、あえて無視して、処理を継続させる。ひたすらデータを汚しながら、見た目上は正常と見せかける。

だから『「氏名」欄に住所が表示される』とか、いろいろな不具合が出るわけです。

あり得なさすぎるので、同僚を問いただすと

「トラブルが起きても処理を継続できるように作っているんですよ!」

とドヤ顔。本人は本気で、良いものを作ったと思っていました。。

同僚が無能なのは想定内。問題は、同僚と癒着している協力会社のレベル。

他にも、あり得ない造りが、おもしろいほど仕込まれていましたが、協力会社も同僚と同じで、あり得なさに気づけていない。10人以上いるのに誰も

やる気もなければ、スキルもない。

腐ったミカンしかいないことが判明したので、覚悟を決めました。

どうにかして立て直す

このプロジェクト。すごく大きなサービスの付随サービス。

メインのサービスはCMがばんばん流れていて、この付随サービスも全国展開後すぐに数百万の契約になることは想定できました。

クスノキが着手した頃、本番稼働していたものの、地域を絞っていたのか、数万の契約しかありませんでした。

それでいて、毎日、本番環境のトラブルが発生します。このまま全国展開したら、新聞かテレビで扱われてしまいます。

「もう、やるしかない」わけです。

クスノキはフロントエンドはクスノキが得意でないので、協力会社に。もともと信頼していたメンバの大半はオンラインに充てる。

もちろん彼らに自由に既存を壊す権限は与えられていないので、「こういう方式に作り直したい」という提案を受けて、クスノキが承認する形(必要あれば、お客様の承認も)。

クスノキは自らバッチを作り直す。

下手に本番稼働しているので、闇雲に作り直せないというのが、また厄介。

対象を絞りながら、ゴリゴリ作り直しました。

腐ったミカンから、徐々に新しい協力会社のメンバへの依存度を高めながらの作業です。面接もしないといけないし、設計も製造もレビューも故障対応も会議も。

新しく参画するメンバこそ、泥船への参入でモチベーションがあがらないはず。腐ったミカンに関わらせると、すぐ腐ったミカンになってしまう。

将来の維持を踏まえると、協力会社に育ってもらわないといけない。そうするとケアに必要以上の時間をかけざるを得ない。

クスノキ個人は2か月間の休みなし(協力会社に、そんなことは求められません)。

1日目は職場に泊り込み(ソファで3hの仮眠)、2日目は22時に退勤。その2日間セットの繰り返しが2か月間。

3か月目以降も月300hの労働が続いて、落ち着く暇もなかったので、いつしか3hも睡眠すると自然に目が覚める体になっていました。

よく病気にならなかったなと。せめて残業代ぐらいは出てほしかった(よくわからない固定給制。みなし残業分が付くだけ。働かない同僚たちが喜ぶ制度。意味わからん)。

お客様がクスノキの過労や体調を気遣ってくれたのは救いでしたかね。

辞める決心

1年が経過した頃には、一応は動くシステムになっていました、たしか。

この間、同僚はもちろん、上司からのサポートも欠片もなし。

最重要プロジェクトをクスノキが勝手に立て直してくれるさまを、まさに黙って見守ってくれていました!(受けた指導は「ネクタイはちゃんとしめろ!」というものぐらい)

この泥船を導いた同僚はと言うと

クスノキが参画して暫く(1・2か月?)経ったとき、自ら、謎の閑職を作って、そこに逃げ出してしまいました。

で、ごりごり作り直している状況を見て「そんなこと、やっても無駄ですよ~、できませんよ~」と、協力会社の士気が下がるように頑張っておりました。簡単に立て直されては、自身の無能さがバレてしまうので。

ほんと腐った同僚なんですが、2年が経過した頃でしょうか、この同僚がめでたく課長に昇格しました!

上司に「課長になるのは能力でなくて順番待ち」と聞いていたのですが、ここまで無能な同僚でも順番さえ待っていれば良いのかと。

というか、この同僚でさえも「すこぶる優秀」と評されるわけで。。

クスノキは殆どの期でS(最上位)評価を受けていたので、同期の中では、さっさと順番に並びました。ここで辞めると何も報われない。でもね。

退職するまで、こんな同僚たちの世話をし続けるのか?」と思うと、結論は簡単に出ました。

税理士試験へ挑戦

「SEを退職したとして、どうしよう?」が次の問題です。

同じ業界に転職しても同じことでしょうし。さんざん協力会社から同業(大手SIer)の悪評は聞いていましたから。

今更、ガチのITエンジニアを目指すのは厳しいだろうし(SEレベルでは傑出していたクスノキですが、卒業して10年。ガチ勢には遠く及ばないはず)。

ITフリーランスとして独立したら、お金は良くなっても、無能な同僚と付き合い続けることになるし。

むしろ、あさっての業界で独立を目指すか?と考えたとき、独立しやすいのは士業だろうと。安直に。

その中で、税理士を選択したわけです。

お詫び(厳密な勉強期間は2.5年)

ここで一つ、お詫びがあります。

本格的に受験勉強したのは2年間ですが、その前にお試しでTAC消費税法をweb受講しています

「税法って何?」状態でしたので、何か受講して、肌的に合うのか確認しようと。

なので、正確には2.5年間って感じです。力の入れ具合は、お試し期間と本気の期間とで、全然ちがいますけど。

「簿記とか既に勉強してた?」簿記2級は社会人になって取得してた

税理士受験を決めたわけですが、そのときのレベルをお伝えしますね。

簿記2級は持っていました

入社2年目以降、ひたすら社畜していましたが、当時の後輩の「簿記は社会人の常識ですよ~」という発言がキッカケです。

まともな後輩(直後に診断士に合格。数年後には退職)だったので、素直に「そうなの?」と思って、勉強しましたね。

他は全然。IT資格は実務の延長上で取得してましたけど。

あと、前述の通り、お試しとして消費税法をTACで受講していました。

「短期合格の秘訣ってある?」ありきたりだけど気持ち・愚直さが大事

「なぜSEを辞めたの?」と同じくらい「よく2年で合格できたね?」と聞かれます。

秘訣という程のものはありません。残念ですが。

ただ、一応の要因を2点だけ挙げますね。

  • 絶対に受かりきるという想い
  • 予備校のカリキュラムに食らいつく

工夫した細かなことは他にもありますが、大きな要因としては上記の2つ。

絶対に受かりきるという想い

これまで社畜してきたSEを捨ててチャレンジするわけですから、相応の覚悟をもっていました。

SEを辞めると決めた理由は前述の通りです。甘っちょろい気持ちでは、税理士の計算・暗記地獄の1年間に耐えきれないかと。

ありきたりですが、辛いときに強い気持ちがないと、そこで負けてしまって、楽な方に逃げてしまいますよね。

もちろん、効率的なやり方・現実的なやり方に切り替えるのは全然OKですが、怠惰な方向に流れてしまわないように、気持ちをしっかりと持ちましょう。

でも、一方で、本当に無理なときは、休んだ方がいいと思いますよ。試験勉強で病んでしまっては元も子もない。

クスノキは税理士以外にも会計士・診断士とかにも合格していますが、ガチで勉強したのは税理士のとき・CFPのとき(約20日間でのチャレンジ)の2回です。

他の試験のときは、強い気持ちは持っていましたが、ゆとりも持っていました。税理士のときと違って、切羽詰まってないから、とも言えますが。

今、振り返れば、ゆとりを持つ方法の良さもわかっていますが、初学の人には難しいでしょう。

初学の人は、まずは強い気持ちを持って、ガムシャラに進むことをオススメします(でも悲鳴をあげそうなときは事前にペースダウン)。自然と本番がピークです。

経験のある人は、強い気持ちを持ちつつ、本番までのペース配分を考えて、本番でピークを迎えるように調整してください。

前日までガッツリ勉強するの?

賛否両論あると思いますが、コレも書いておきます。

「本番で力を発揮するために、前日は休養してください。」と言われた方、いませんか?

これ、スポーツ選手とかならわかりますけど、試験勉強に関係あります?

「病気に気を付けてください。」とかなら、わかりますけど。

クスノキは、前日までガチで勉強します。それは、殆どの資格試験で共通です(さすがに夜は早めに寝るようにしていますので、その点はお間違いなく)。

理由は単純。本番でピークを迎えたいから・悔いを残したくないから

どんな勉強やってても、悔いは絶対残ります。けど、直前で手を抜いた方が後悔は強く残りませんか?

だから試験前日までガチです。

おそらく大学受験に失敗した経験が、そうさせているのかもしれません。

皆さんも何か同じような後悔があるなら、試験前日まで頑張りきってください!

「どんな勉強方法?」予備校カリキュラムに懸命に食らいつく!

さきほど、短期合格の要因として「予備校のカリキュラムに食らいついた」ことを挙げました。

「どんな勉強方法か?」と聞かれたら、端的にはコレです。

コレ、実は初学の人に有利なのかな、と思っています。

クスノキは簿記2級以外は全て無知。「(消費税法の)非課税・免税って違うの?」「(法人税の)別表4って何?」の状態です。

予備校のカリキュラムに頼らざるを得ません。だから純粋にカリキュラムを信じて、教材を信じて、頑張りきることができます。

逆に、実務の経験があると、予備校カリキュラムに完全に準ずることって難しくありませんか?

正直、実務で使わない論点も試験では勉強するじゃないですか?そのとき、「どうせ実務で使わないしな~」と思ったら負けです。

初学者の場合、全てが初見で、カリキュラムに付いていくのも必死、という厳しさはあります。

でも、本当に余裕がないはずで、他の予備校・教材とかを考える余裕もなく、予備校と心中できます。

経験があると、それが邪魔します。

他の予備校・教材が気になったり、実務で使わない論点を遠ざけたり。

経験のある方こそ、きちんと予備校のカリキュラムを着実に消化しきれているのか、考えてみてください!

スケジュール管理は重要か?

これはカリキュラム関連として記しますね。

本来なら、スケジュール管理は重要ですよね。

でも、予備校を使っているのなら、話は別

大原の場合、当時、直前期~試験前日近くまでの理論暗記スケジュールまで提示されていました。

そうすると、自分で変にスケジュール考えるより、素直にカリキュラムに従った方が良くありませんか?

もちろん、予備校を利用していない場合・予備校が詳細なスケジュールを提供していない場合、もあるでしょう。

その場合は当然、スケジュールを作成してください。

でも、スケジュールは手段でしかなくて、目的でないことに注意してください

仕事でもそうですけど、スケジュールをつぶさに書いて、そこに時間を浪費している人がいます。

つぶさに書いて、うまく守ることができるほどスケジュール管理の天才であればいいのですが、普通の人は違うでしょう。

自分でスケジュール管理する場合、重要なのはPDCAサイクルを意識して、柔軟に予定を変更していくこと。それがやり易い程度のスケジュール管理にとどめましょう!

理論は丸暗記?

少し論点がズレますが、コレも書いておきます。賛否両論あるかも。

それは理論の暗記。

クスノキは大原の通学を利用しました。基本、一般(レギュラー?)コースでしたので、直前期から上級生と合流します。

講師から「上級生と合流するので、必ず直前期は成績が落ちますが、気にしないでください」と、科目の度に言われていました。

でも、全ての科目で順位が落ちたこと、ありません。

一般コースの時点で思っていたんですけど、理論を丸暗記「だけ」している人、多過ぎませんか?

相続税法の暗記のときなんか、「なんで、みんな、一言一句、覚えきれるの?」と感心してもいたんですが、趣旨を理解していない人も多い印象です。

丸暗記している人が、直前期になると成績が落ち込むのかなと。

予備校のカリキュラム通りに理論暗記を進める必要はありますが、くれぐれも思考停止したような丸暗記には陥らないように気を付けてください!

「工夫したことは?」すぐ復習。音声講義とか、暗記CDとか。忘却と闘う!

工夫したこと。

些末なことはともかく、大きくは、復習方法と理論暗記でしょうか。

復習のやり方

試験勉強スタート時点で30歳を過ぎていたクスノキにとって、一番の問題は忘却でした。

ものごとを理解できないことを年齢のせいにする人って、周りにいませんか?

これ、多くの場合は、年齢のせいにしているだけ。

クスノキ自身が実感しているのは、加齢につれて、理解力が落ちるのではなく、記憶力が落ちる。記憶力というか、忘却力がヤバい。

一瞬はインプットできるけど、よほど重要できないと、翌日にはスパっと切り捨てられる。SEとしてムダな情報と脳に判断されるみたい。

なので、工夫したことは、当日の復習です。

夜間に学校で勉強したことを、帰宅してから復習。そのときに使用していたのは音声講義。

当時、今みたく、ネットでダウンロードするとか、ありませんでした。受付か講師にお願いして、音声講義データをUSBに格納してもらう。

家に帰ってから、テキスト見つつ、ウトウトしながら音声講義を聞く。

寝落ちすることも多いので、できるだけ、翌朝にテキストを見たり、音声を聴いたり。自宅でも通勤中でも職場でもいいので。

そして、土日に集中的に週2回分の講義の復習ですね。計算も理論も。平日はまとまった時間を確保できませんから。

忘却の程度は人によって違うと思いますが、数日、放っておくと、結構忘れることも多いでしょう。

次の授業がすぐやってくるので、適時に復習して、カリキュラムに食らいついてください!

理論の暗記

というわけで、忘却力がヤバい、ということは、当然に理論の暗記が苦手です。

クスノキは丸暗記が苦手です。そもそも、インプットさえ受け付けない。つまり、忘却以前の問題です。

暗記する方法もいろいろと試しました。紙に書くとか、黙読するとか、ブツブツ言うとか、音声を聴くとか。

結論として、一つの方法に拘る必要はありませんね

クスノキに一番、合わなかったのは「ブツブツ言う」方法。しゃべる方に意識が行ってしまって、全然覚えきれませんでした。

他の方法もそれぞれ、各人に向き・不向きあると思いますので、自分なりの方法を見つけてください

クスノキの場合、最終的には、基本、黙読でした。フレーズごとに「暗記しよう!」と思いつつ、心の中で唱えることを繰り返す方法ですね。

でも、黙読だと、どうしても覚えきれないフレーズがあります。そのときは、紙に書きました。

また、音声を聴く方法は、消費税法では有効でした

消費税法の暗記を苦手とする人もいる、とは聴きますが、他の税法暗記と比較すると、システマティックかなと。似た構文構成になっていて、差分の違いだけ覚えれば済んだり。

なので、消費税法だけはキチっと覚えることができたんで、暗記CDを繰り返し聞くことで忘却防止に努めました。

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具体的には、職場・大原から帰宅するとき、天気さえ良ければ、あえて電車を使わず、音声を聴き、心の中で復唱する感じです。

消費税法で上手くいったので、法人税法・相続税法も試そうと暗記CDを購入しました。でも、そもそもキチっと暗記できなかったので無駄でした。

結論。一つの方法に固執しないで、自分なりの方法で覚えてください!

理論は完全に暗記しきるのか?

賛否両論あると思いますが、コレも書いておきます。

さきほど、消費税法は「キチっと暗記」したとお伝えしました。

逆に、法人税法と相続税法の精度を高めるのはクスノキには無理でした。

中でも、一番、苦労したのは相続税法の暗記です。

最初は一言一句、覚えようとしたけど、明らかに無理。完全に相性が合わないみたい。相続税法を諦めて固定資産税とかに切り替えようとか思ったくらい。

それからは自分なりにアレンジして覚えました。

講師からは「ちゃんと綺麗に覚えてください!」とか「クスノキさんの答案、点数を付けにくくて困る」とか言われちゃいましたけど。

どうしても覚えきれない場合は、多少、崩して覚えても良いと思います。ただし、趣旨はしっかりと理解すること前提で。

相続税法は本番の試験でも苦戦しました

計算に時間を取られ過ぎて、理論に時間を割けず。このままだと不合格。。

そこで、解答の冒頭8行程度だったか、解答の趣旨を思いっきりオリジナルに作文しました

そして趣旨として書いた部分に合致する部分だけ、局所的に暗記を吐き出す形に。

たまたま採点者と相性が良くて合格できただけと思うので、皆さんにオススメする方法ではありません。

でも、一言一句に拘る必要性は薄いのかな、と思って、書かせて頂きました。

なお、クスノキは不合格の責任を負えないので、自己責任で崩して暗記してください!

「模擬試験・過去問は大事?」心折られる問題出るから、絶対に必要!

クスノキは色々な試験に合格していますが、基本、インプット重視です。

問題集は一切やらずに合格した試験も普通にあります。

でも。

税理士試験のアウトプットは必須です(もちろんインプットありき、であることは忘れないでください)。

アウトプットが必須なのは、問題が難し過ぎて、点数を拾う勝負の試験だから。それか、スピード勝負の試験だから

今はわかりませんが、簿記論なんて明らかに時間足りませんでした。ハナから全問解かせる気はなくて、見づらい資料の中から、どうやって点数を拾いきれるか、を競う試験。

これ、初見だったら、絶望します。

消費税法・相続税法は当時、スピード勝負の試験でした。

時間配分に慣れていなかったら、あっと言う間に試験終了です。

財務諸表論はたまたま時間の余る・易しい回にあたりました。これも、大原で推奨する下書きを用いた解法で演習を繰り返したから、そう感じたのかもしれません。

法人税法も、初見だったら、どこから解こうかと戸惑うことだったでしょう。

クスノキは完全にインプット重視で、他の資格試験については「アウトプットやる必要ある?」「時間の無駄だからインプットだけ、やれば?」と言うこともしばしば。

そんなクスノキがアウトプット重視と言うわけなので、信じてアウトプットもやり込んでくださいね!

「今オススメの勉強方法は?」短期合格を目指すなら、予備校を信じきること

短期合格を目指すなら、今も昔と変わらず、予備校のカリキュラムを信じ抜くことだと思います。

多くの人は、他をやる余裕はないはずですし。

ちなみに、予備校のカリキュラムを単にこなす、例えば、講義を聞いたけど復習していない、とかは論外です。カリキュラムに付いていったことになりません。

また、先にもお伝えしましたが、思考停止して丸暗記したりとかすることなく、カリキュラムに沿って、十分に理解した学習を心掛けてください!

初学者以外の人は、余裕があれば、例えば他の予備校の市販教材に手を付けてもいいかもしれません。

ただし、その場合でも、メイン予備校の教材をしっかり仕上げきることが前提です。あくまで他の予備校はサブとして、メリハリをつけて、どっちつかずにならないように注意しましょう!

脱線①:暗記するのは朝がいい?

話は脱線します。

当時、通学していた大原の校舎では、暗記と脳のメカニズム的な無料講義がありました

「暗記するための効率的な方法とは?」に関する講義です。

その中で、「暗記するのは朝?夜?」という題材がありました。

その講義の結論は夜。眠る前に記憶することで、睡眠中に脳が整理してくれて、忘却せず、忘却カーブがゆるくなる、というような内容だったかと。

クスノキは夜、復習していたので、全面的に信じることにしました。

けど、当然、朝でも良いと思うんですよね。スッキリしている時間帯に覚えた方がいいという意見ももっともなので。

こういう些末な部分は、自分に都合の良いように思い込むことが大事だと思います。「朝が良い」と思う人も、「夜が良い」と思う人も、そう思い込むこと。それが一番かなと。

本来のカリキュラムは予備校を信じ込むことが大事だと思いますが、カリキュラム外のことは自分に都合の良い所だけ、信じれば良いのではないでしょうか?

脱線②:電卓は利き手で打つ?

更に脱線します。今度は完全に。

些末な論点として、電卓は左で打つか、右で打つか、があります。

これもどうでもいい

クスノキは右利き・右打ちでした。だから電卓を叩くとき、ペンは親指と掌で抱え込んでました。そうすれば、普通に右打ちできるし、時間ロスもない。

経験者で悩む人はいないと思いますが、初学者もこんな無駄なことで悩むのは止めましょうね!

受験科目の留意点

ここでは科目ごとの留意点について。

アウトプットが大事とか、共通のお話は先に済ませているので、個別に少し補足します。

「簿記論の留意点は?」点数を拾う訓練も大切!

唯一、理論暗記がない科目ですね。

着実に予備校のカリキュラムさえこなせば、十分に合格レベルに達するでしょう。

ただ、問題はあります。

繰り返しになりますが、本番の試験はとにかく時間がないこと・点数を拾う勝負であること

これに慣れていないと、本番で焦る可能性は大です。

というか、時間制限さえなければテキスト・問題集の問題を100%近い水準で解ける人でも、アウトプットの経験が少なければ、落ちる可能性は高いでしょう

それだけ特殊な試験なので、しっかりとテキスト・問題集をこなすことが前提ですが、アウトプット訓練を怠らないよう、注意してください!

財務諸表論との同時学習

「財務諸表論と同時に学習した方がいい?」

これは多くの人が考えるのかと。

クスノキは、簿記+財表+消費の3科目を同時学習しました。

その経験を踏まえると、消費はともかく、簿記と財表は同時学習した方が絶対いいです!

よく言われることですが、計算は被る部分がすごく多いので、同時学習の方が効率的です。

また、とくに意識しなくても、他方の科目を自動的に復習できることも大きなメリットです。

更には、この後、税法の理論暗記が待ち受けていることを考えると、少しでも暗記を経験しておいた方がいいです。

財表の暗記を体験して、自分に合う暗記方法を見つけておくと、税法に移ったときの暗記で戸惑うことも少ないでしょう。

というわけで、クスノキは、簿記論+財務諸表論の同時学習をオススメします!

使用した教材

もちろん、大原が配布する教材をメインで使用しました。

また、校舎で講師から市販教材も促されるんですよね。で、カリキュラムに市販教材も記載されているという(間違っていたらゴメンナサイ)。

というわけで、カリキュラムの通り、市販教材も一通り、解きました

ぜひオススメしたい!と記憶しているものはありませんが、アウトプットの重要性を踏まえると、市販教材も購入してみてはいかがでしょうか。

くれぐれも予備校が標準で配布する教材を優先に、消化不良には陥らないように気を付けてくださいね。

「財務諸表論の留意点は?」暗記の登竜門。自分に合った暗記方法を見つける!

多くの人にとって、理論暗記を初めて経験する科目。

財務諸表論の場合は、予備校の暗記教材を少し崩して覚えてもOKでしょう。

でも。

その後の税法暗記を踏まえると、できるだけ丸暗記に近い形で覚える方法を習得しておいた方が望ましいでしょうね。

丸暗記と言っても、趣旨を理解していることの方が重要なので、その点はお間違いなく!

計算に関して、大原では下書き用紙を経由した方法を推奨されていました。

クスノキ個人としては、すごく良かったです。情報を拾い漏れすることが断然、少なくなったので。

一方で、下書きを経由する分の時間ロスは生まれますし、金額を転記ミスするリスクも高まります。

だから、クスノキ個人には合っている方法でしたが、万人に良い方法とは言い切れないでしょう

自分自身に合った方法を選択してください。

もし、今、数値の拾い漏れに悩まされている人がいれば、大原の(TACとかにもある?)下書き用紙を経由する方法を試してみてはいかがでしょうか。

使用した教材

簿記論と同様に、大原が配布する教材をメインで使用しました。

また、カリキュラムの通り、大原の市販教材も一通り、解きました。

「消費税法の留意点は?」計算のスピード・理論は正確さにこだわる!

唯一、理論の相性が良かった科目です。

理論の覚え方、忘却防止の方法は先に記しましたので、割愛します。

消費税法の理論は正確性も大事だと思うので、できるだけ正確に覚えるように注意してください。

相続税法ではガッツリ作文して合格できたクスノキですが、これは、たまたま採点してくれた試験委員と相性が良かっただけ。

消費税法は正確性を重視してくださいね。

計算に関しては、スピード・正確性とも問われる試験でした。

一通り、問題をすべて解いて、間違えた個数がいかに少ないかを問う試験。簿記論と大違いですね。

法人税法だったら、受験直前に「この論点、無理。捨てよう!」という潔さも必要かもしれませんが、消費税法ではオススメできません。

現実的に時間がなくて、ハマれば合格、という戦術を選ばざるを得ない場合は除いて、全ての論点を網羅的にこなしましょう!

予備校のコース

消費税以外の科目はすべて一般コース。

でも、消費税法だけは、上級直結(9~12月で一般コースと同等の内容)+上級コース(1月から講座+演習が交互だったはず)

消費税法は、計算も理論も正確性を求められるだけに、無理がきくのなら、同じ構成を推奨します

ただし、上級直結が消化不良で、理論まで全然手が回らないとなっては本末転倒なので、どれだけ時間を割くことができるのか、十分に吟味して決定しましょう。

あと、大原の消費税法では、下書きを経由した解答作成を提案されます。財表と同じですね。

これもメリット・デメリットがあるのは財表と同様です。クスノキにはメリットの方が多かったので、財表と同様に採用しました。

わかっていたはずなのに、数値を拾い漏れすることが悩みの人には、オススメできるでしょう(一方で、転記の時間ロス・金額の転記ミスのリスクはありますよ)。

使用した教材

簿記論と同様に、大原が配布する教材をメインで使用しました。

また、カリキュラムの通り、大原の市販教材も一通り、解きました。

更に、消費税法だけはTACの市販教材も解き切った記憶があります(まだ余裕があったので)。安心感は得られましたけど、正直ここまでは不要でしょうね。

「法人税法の留意点は?」計算は点を拾う・暗記は細部にこだわらず広く!

最初にお断りを。

法人税法の最近の出題傾向を全く見ていないので、的外れなことを書いていたらゴメンナサイ

と言うのは、受験当時、法人税法だけが試験委員によって出題傾向が大きく変わっていたから。

クスノキの受験の数年前までは、他の税法と同様に、暗記に偏っていたのが、受験当時は、どちらかと言えば趣旨を押えていることが重要になっていたり。

ただ、法人税法の理論・計算に共通して言えることは、やることが膨大なところ。

弱点が全くない状況で本番に挑む受験生なんて、殆どいませんよね。

だから、計算はもちろん網羅的に押えておいた方が良いですが、理論は少し崩して覚えても全然OKかと。よほど重要な条文は別として

だから、少し崩してでも、趣旨を理解して、網羅性を上げた方がいいと思います。

もちろん、注意点があります。

最初から、ゆるく覚えてしまうと、カチッと覚え直すことが難しい人もいるかもしれません。最初、時間の許す限りは、正確性も意識することをオススメします!

計算は、受験当時、いかに点数を拾うか、つまり簿記論的な試験でした。

今もそうであれば、アウトプットは絶対です。会場で受験できる限りは、予備校の模擬試験を会場で受験しましょう!

使用した教材

簿記論と同様に、大原が配布する教材をメインで使用しました。

また、カリキュラムの通り、大原の市販教材も一通り、解きました。

「相続税法の留意点は?」計算のスピード・暗記は趣旨を理解しよう!

先に記しましたが、理論の相性が一番というか圧倒的に合わなかった科目

試験本番でガッツリ作文したことも、前述しました。

クスノキの試験本番での対応はイレギュラー。計算で時間を使い果たして、でも合格可能性は残したい場合に限って、ご利用ください。

そうならないために、そもそも計算のスピードを上げることが重要と思います。

実は、受験2年目に、法人税法・相続税法2科目を勉強していたところ、直前期に限界ギリギリの状況に陥りました。

共倒れを避けたくて、法人税法を重視したんですよね。その分、相続税法に充てる時間が不足ぎみになっていました。

できるだけ十分な勉強時間を確保して、計算スピードを高めて、理論に十分な時間を充てられるよう、ご注意ください!

法人税法との同時合格を狙う場合

クスノキは、2年目、法人税法+相続税法を勉強しました。

正直、1年目の簿・財・消よりしんどかったです。

選んだコースは、法人税法も相続税法も一般コース。

当初から相続税法の理論暗記に苦しんだクスノキにとって、9月~12月もしんどかったんですが、1月以降の苦しさと言ったら。。

当時、1月から財産評価の勉強が本格化して、理論も同様でした。その中で、法人税法と並行することは、殆どの人にとって大変なはず。

クスノキはもがいて、受験直前は共倒れを恐れて、相続税法の比重を落とさざるを得ませんでした。

というわけで、そもそもは法人税法+相続税法の組み合わせは推奨しません!

でも。

それでも、法人税法+相続税法でどうしても勉強したい方へ

その場合は、相続税法の上級直結(12月までに一通り完成)を選んでみてはどうでしょうか?

法人税法(一般)+相続税法(上級直結)。

うーん、無謀とも思えますが、両方一般を選択して1月から死んだクスノキとしては、どうせ苦しむなら、早めに苦しんだ方がいいよ、と思います。

かなり無茶な組み合わせなので、その中で、ご自身に合ったものをお選びください!

(おまけ)法人・消費・相続で2年5科目を狙いたい

さきほど、法人+相続の同時学習は勧めないとお伝えしたばかりです。

それでも、今、勉強を始めようとしていて、「法人・消費・相続での5科目を2年で合格するんだ!」という方がいるかもしれません。

そんなアナタへ向けて。

クスノキの体験でお話すると、法人>簿記+財表、相続>消費、です。

つまり、1年目に簿記・財表・消費、2年目に法人・相続、とすること自体が普通、無謀なんですよね。

だから、1年目に相続をもってきて、2年目に消費、にした方が、まだ現実的(これも一般的には無謀ですが、無謀度は低い)。

ただし。

1年目の相続の暗記で、心を折られて、税理士試験を断念する可能性も高まります。すごくリスクが高いプランですね。くれぐれも自己責任で!

使用した教材

簿記論と同様に、大原が配布する教材をメインで使用しました。

また、カリキュラムの通り、大原の市販教材も一通り、解きました。

「独学でもOK?」短期合格を目指すなら予備校利用の一択!

今更ですが、「独学でも合格できるのか?」。

今、独学の定義が曖昧ですよね。ネットで講義を視聴してても、独学と言う人がいますので。

まず、昔ながらの独学、つまり、通学でも通信でも講義を視聴せず、テキスト・問題集などの書籍だけでやる方法

これ、無理ですよね。普通の人は続かない。合格レベルに達するのも困難かと。

では、普通に講義を視聴するスタイルについて。

通信講座、自分を律することに長けている人であれば、予備校を問わず、合格レベルには達するのではないでしょうか。

ただ、クスノキ個人のオススメは、断然、超大手の予備校の通学講座(2年目以降は通信でもOK)。

クスノキの受験当時であれば、大原・TACの二択。

会計士にも言えることですけど、超大手の予備校で合格者を占有してますよね?

そうすると、その予備校での順位で、自分の実力を正確に測れます。その方が対策も打ちやすいでしょう。

それに、その予備校が扱っていない論点は基本、無視してOKになります。どうせ他の受講生もできないから合否に影響しない。

上記の点って、難関資格であればあるほど大きいポイントだと思いますよ。

というわけで、本気で短期合格を狙うのであれば、素直に、大原・TAC(今は他にあります?)あたりを選びましょう。

変に節約して予備校の影響で不合格になって時間を浪費するくらいなら、さっさと合格して早く資金を回収した方がいいでしょう!

(偉そうに言っていますが、会計士の試験には4回も受験してメチャクチャ時間・お金をかけました。予備校のせいではなくて、クスノキのせいですが。皆さんは同じようにならないでね。)

「2年目は予備校を変える?」ベースが十分なら変える・ないなら変えない!

クスノキはお試し受講のとき、消費税法をTACでweb受講しました。

それを本格的に取り組む際は、大原の通学講座(2年6科目みたいなセットだった記憶)に切り替えました。

まず、webから通学に切り替えた理由は単純です。通信より通学の方が強制された感じで、継続できるかな、と思ったから。

SE辞めるという覚悟で取り組むとは言え、気持ちが弱ったとき、通信だと後回しにしかねません。できるだけ強制される方が無難でした。

そして、TACから大原に切り替えた理由。これも単純で、職場から大原の方が近かった(歩いて10分くらい)から。ただ、それだけです。

というわけで、クスノキの場合、予備校を変えた理由は大したものでありません

では、大原もTACも通学できるけど移動時間はかかるとか、1年目の予備校は通学できたけど他方は近隣にないとか、の場合はいかがでしょう?

クスノキは会計士の論文を4回も受験しています。

すべて通信なのは共通ですが、LEC2回(3回?)、TAC1回、大原はオプション講座、みたく予備校を転々としました。

それを踏まえると、ガチで望むのであれば、超大手であれば予備校にこだわる必要はない(二択しかないけど。。)かと。

以下はあくまでもクスノキの場合だったら。

1年目の勉強で、ある程度、ベースが固まったなら、クスノキなら変更します。理由は飽きのデメリットの方が大きいから。

逆に、1年目の勉強が不十分な場合、クスノキなら同じ学校(通信にはするかも)にします。1年目に勉強しきれなかった論点を先回りして勉強できるから。

皆さんが飽きやすい気質なのかも考慮して、選択されてはいかがでしょうか?

おまけ(簿記論・財務諸表論だけ狙うのもアリ)

税理士5科目に短期合格を狙うトーンで書いてきました。記事を厳しく感じられたかもしれません。

読んで頂いている中には、何も税理士5科目合格・短期合格を狙わない方もいらっしゃるでしょう。

そういう人は税理士試験を狙う価値はないのか、簡単に補足します。

例えば、学生さんで、簿記2級まで学習したんだけど、今は税理士・会計士を本気で狙うわけでないとします。例えば、大手の経理あたりを狙うとか。

そういう人であれば、簿記論・財務諸表論だけ狙うのはいかがでしょうか?

履歴書にも書けますし、簿記2級より評価してくれる企業も多いでしょう。

税理士試験の中で、簿記論・財務諸表論は入門的な位置付け。つまり、極端に難しくはない(加齢すると、簿記論が一番、大変な科目かもしれませんが)。

また、簿記論・財務諸表論を取得すれば、可能性が広がります。

仮に、将来、税理士を目指そうとなれば、何も税法3科目合格しなくても、1科目合格+院免で税理士になれますし。

将来、会計士を目指そうとなった場合も、短答試験の財務会計論が免除になります。クスノキの場合、この恩恵のおかげで、短答試験は随分、楽でした。

履歴書に書ける・将来性が広がる資格として、簿記論・財務諸表論を狙ってみてはいかがでしょうか。

簿記・財表だけなら、大原、TAC以外でもよいかも

さんざん、大原、TACを推したわけですが、簿記・財表だけを狙うケースや、お試しで勉強したいケースは拘り過ぎる必要がないかもしれません。

大原、TACを選択することで明らかにメリットがあるのは、税法をガチで勉強する場合

そうでない場合は、他の予備校を検討してもいいでしょう。大原、TACは高いですし。

候補としては、LEC、クレアール、スタディングあたりでしょうか。

スタディングは法人税・相続税を利用しました(過去の復習として。法人税は現在も2回目を受講中)。安価ですし、少なくとも法人税・相続税の内容は良かったです。

他の予備校も同様ですけど、無料講座を視聴してから決めれば良いのではないでしょうか。

ただし、以下の点(勉強場所のコスト紙・電子教材の好み)も考慮してくださいね。

勉強場所のコスト

みなさんは勉強場所を確保できていますか?

自宅で勉強できる人は問題ないですね。それ以外の人はどうでしょう?

電卓を使える場所は限られているかもしれません。

いくつか候補を考えましょう。

自宅以外だと、学校、職場、公共の図書館、あたりでしょうか。

クスノキは学生時代、公共の図書館を利用したことがありませんでした。当たり外れもありますけど、最寄りにあるなら使えそうか確認しましょう!

他だと、カフェ、ファーストフード、ネットカフェ。コワーキングスペースも対象かもしれない(意外と安い)。

また、予備校が近場(自宅・学校・職場)にあるのなら、予備校を検討してもいいでしょう。

なぜか?理由は予備校の自習室を使えるから。通信講座でも自習室を使えるのが普通。

税理士試験の難易度を考えると、勉強する場所の確保は不可欠です。長期間(10か月程度)をカフェやコワーキングスペースに費やせば、かなりの金額となるでしょう。

それを踏まえると、近場に予備校があるのなら、予備校の方が割安になるかもしれません。

講座料金+勉強場所コストを踏まえて、予備校利用も検討しましょう

自習室を使うことが目的なのだから、自習室を使えそうなのか、予備校に電話などで確認してみましょう!

紙・電子教材の好み

みなさんは紙媒体のテキストを用いるのが好みですか?それとも電子媒体の方ですか?

税理士試験の場合、電卓を使うので、紙媒体の方がいいと個人的には思います。でも、人の好みはそれぞれですよね。

どうしても電子媒体で済ませたい場合

予備校の教材は基本的に紙媒体です。

現在では、電子媒体も提供している予備校もあるかもしれませんが、単純に紙媒体をpdf提供しているレベルではないでしょうか(認識齟齬ありましたら、問合せフォームでお指摘頂けると幸いです)。

その点は、もともと電子に特化しているスタディングに優位性はあるでしょう。少し紹介しますね。

スタディング

クスノキは、税理士(復習)、社労士(受験)のために利用しました。

内容は充実しています。「料金の割に」ではなく、大手予備校に遜色ないレベル(特に、社労士は同等以上かも)。

簿記論・財務諸表論は受講したことがありませんが、無料でお試しできるので、確認してはいかがでしょう?

料金は、74,800円(簿財2科目アドバンスパック。2023.4現在)。大手予備校と比べるとかなり安い。これでテキストやら問題集やら一通りが揃うので。

また、「学習効率がアップする画期的学習システム」として、いろいろと機能が提供されています。

クスノキが使っていたのは、「マイノート機能」。

これを使うと、webテキストの必要な個所だけを簡単にコピペして、自分だけのオリジナルノートが作成できる優れモノ。

webテキストをまるっとコピペして、それに編集しまくったオリジナルテキストにしてもいいし(pdf印刷したものをペンで加工するもよし)。

料金もかなり安いので、スタディングも検討してみましょう!

まとめ(税理士に短期で合格したい!35歳SEが2年で合格した体験談)

税理士試験について、資格マニアなりの記事にまとめてみました。

税理士ぐらいの難関資格になると、合格したい気持ちが大前提だと思います。

そして、膨大な量をこなすだけの愚直さ・素直さも大切です。

短期で合格したいなら、素直に超大手の予備校に頼るのが無難でしょう。

興味が湧いた方は、是非とも税理士にチャレンジしてみてください!

そのときの勉強方法に、この記事が少しでも役立ってもらえると幸いです。

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